【渡辺僚一のが長い気がする】人気シナリオライター・渡辺僚一氏の連載コラム第4弾!!　シナリオを書くためのアイディアを出す忍法を教えよう【第4回】

アイディアを出すための忍法。それが忍法寝たふりだ！

　よりよいシナリオを書くためにはアイディアが必要だ。
　アイディアを出すために散歩をしまくってトランス状態になる、という話を第２回でさせていただいた。
　己の心を大宇宙とつなげることにより、異世界から美少女を召喚する荒技である。

　実はだ。
　シナリオを書くためのとっておきの方法を僕はもう一つ持っている。
　森羅万象は陰と陽、静と動、天と地、柔と剛──そういった互いに対立する要素が影響しあうことで成立している。
　ならばアイディアの出し方にも２通りの方向があるのは当然であろう。
　散歩トランスが動ならば、これは静のやり方である！

　──その名は忍法寝たふりである。

　アイディアを出すために布団の中で目をつぶり、ひたすら考え続ける、という忍法だ。どこらへんが忍法なのかはみなさんへの宿題にしたいと思う。

　なぜ布団の中で？　寝ちゃわない？　と疑問に思う人もいるだろう。そこなのである！
　悔しいけど感じちゃう状態が異様にエロいように、眠っているけど起きちゃってる状態だとアイディアが異様に浮かぶのだ。

　寝入りの時に意識はまだあるけど夢を見てる状態ってあるじゃないですか。意識を失う寸前に、ぶわー、と変な映像が流れる一瞬があったりしませんか？

　あの状態で、キャラを動かすと、このストーリーはこうするしかない！　なんでそんなことに気づかなかったんだ!?　と思うことがよくあるのだ。

　これは僕の経験則から言っていることで、僕にしか通用のしない話かと思っていたんですが……違った！

　──ヒプナコジアという言葉をご存じだろうか？

　入眠時における半覚醒状態のことで、この期間は創造性とひらめきが働く、という近年の研究結果があるのだ。

　さらにはエジソンやアインシュタインや湯川秀樹もヒプナコジアを利用して難問を解決していたというのである。
　なんてこった！　僕も天才の仲間入りってことじゃねーか！

　いや、まぁ、彼らがそれを使って偉大な発明や発見をしている一方で、僕は「そうか！　このキャラは輪姦が似合うんだ！」と叫びながら布団を蹴り上たりしてるので違うかもしれ──…………同じだな！

　同じ。

　ジャンルに貴賎なし、という言葉を好き勝手に解釈すれば、僕もエジソンも一緒ということになる！

　っていうかだ。
「このシーンはフェラじゃなくて足コキが正解だ！」と思って勃起しながら目覚めたことエジソンは一度もないだろうから、そこだけで勝負するなら圧倒的に僕の勝ち。

　渡辺はついにエジソンに勝ったッ！
　勝敗の権限を自分で握っていれば誰にでも勝てる！
　素晴らしい！

　というわけで、アイディア出しに困った時、ストーリー展開に行き詰った時に無理してパソコンの前に張り付いていたってどうしようもねぇ！　ヒプナコジアを信じろ！

　布団に入り、半覚醒状態になる！　それで問題は大解決する！
　今すぐカフェインの錠剤やレッドブルを捨てろ！　そんなモノは無用の長物！　膣に入りきらないほどのデカペニと一緒だ。

　すぐに布団に入るんだ！

　…………。
　…………まー。
　…………まー、みなさんの想像通り、うたたねのつもりが即熟睡、９時間連続睡眠でアイディア何も浮かばす！　文字通りの駄眠！　ということになることも多々あります！

　そういうデメリットはあるけど、それでも忍法寝たふりはやる価値がある！
　それに、失敗したとしても下手な考え休むに似たりだ！　だったら寝ろッ！
　それが答えだッ！

▲渡辺僚一氏が企画・シナリオを担当する、9月27日発売予定のしるき～ずこねくと最新作『先輩が私の妄想にドージンする？！～ボディータッチにご用心～』。ヒロインのエロ同人誌の中に「イン」してしまう奇抜な設定が魅力だが、これも忍法によるアイデアなのかも…!?

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