書く内容すべてが完全なフィクション、というわけではありません
だいぶ前の話ですがTwitter(中島はあんまりXと言いたくない派です。好きなバンドの名前と被っているからです)で『作家は体験したことしか書けない』みたいな話題がありました。半分大喜利状態になっていましたねぇ。異世界系のお話を書いていらっしゃる作家さんは異世界に行って戻ってきた体験記を作品として書いているー、みたいな。
この理屈に従うとワタクシこと中島は時を巻き戻す時計を片手に、夜な夜な酒を飲んで一夜限りの女性たちと身体を重ねつつも、謎の病に侵された美少女や二周りも歳の離れた親戚と交流を持ち、温泉旅館で働きながら時の停まった部屋に閉じ込められ、自称探偵として活動していたことになります。しかもコレ、企画したゲーム作品だけの話です。漫画も入れたら身体を売っている地雷系少女やらスリの少女やらを拾ったりしていることにもなります。あとはいろんな女の子にメチャクチャ囁かれたり耳かきをされたりしていますねぇ。ついでに世には出ていない作品で異世界ファンタジー系も書いていたりするので、異世界帰りでもあります。……その作品はたぶん今後も世に出ねえなと思っております。
マジレスをしますともちろん体験だけで書いているわけではありません。もし時間を巻き戻せたら小学2年生くらいまで戻りたいですがそれは叶わぬ願いです。
でも、体験系の作品もあるんですよねぇ。作者さんがご自身の旦那さん奥さんをネタにした系の漫画とか結構好きで読んでいます。あとは体験ルポとか。旅行系エッセイとかパチンコ系漫画とかも体験系ですかね。後者は私自身がギャンブルをしないので読んでもおもしろさがよく分からないのですが。
とはいえ、書く内容すべてが完全なフィクション、というわけではありません。
私の場合ですと、夜な夜な酒は飲んでいますし、そこで出会った人やら実際にあった出来事やらを下敷きにしてエピソードを書いたことがあります。温泉旅館で働いていたのは事実ですし、二周り歳の離れた親戚もいます。最後のは上に離れているんですけどね。覚えていないですが、おしめも替えてもらったことがあるようです。
そんな感じで、私の場合は実際に体験したことを盛り込む、ということもあります。
というより、できるだけ取り入れようとはしていますね。生きているだけで入荷できるネタです。取材費とかもかからず実質無料です。お得じゃないですか。多少のリアリティも出ますし。
この経験を取り入れるというのは、脚本周辺だけではありません。
たとえば絵として表現される部分にも入れ込んだりします。
下の画像は脚本を担当させていただいた『僕と先生の個人授業』の一場面ですが、ここの背景……というか主人公たちの暮らす家は私の実家をモデルにしています。
モデルにしたのは内装ではなく、間取りです。
中島実家はボロいですが非っ常に広いです。
平屋なのですが、部屋がキッチンスペースを除いて8部屋あります。そしてすべての部屋に、直接外へ出れる勝手口がついております。まるでシェアハウスです。
それもそのはず、元々は近くにある学校の若手教員が寝泊まりをする寮だったみたいです。
これ、すべて『僕と先生の個人授業』で語った作中設定です。現実のものをほぼすべてそのまま転用しています。
なんなら背景制作時に、家の間取り図も自作してお渡ししています。それに従って制作していただいている……はずです。
設定を考えたときに「あれ? これ俺の実家やん……」と思ったので、これはまるっと使えるなと思ったのです。
さすがに現地の情報とかは出せませんでした。実家に迷惑かかりますからねぇ。ただ引っ越してきたときには、まさか間取りだけとはいえゲーム内で使用するとは思っていませんでした。思うわけねえだろうがって感じですが。
ちょっと話は逸れますが、背景の発注指定を作る際は間取り図を制作して提出する、ということもあります。
なんなら最悪、背景が存在しないような作品でも作ります。
ちょっと前にはじめて執筆した成人向け音声『財布から金を盗んだパパ活ギャルJKにおしおきセックス~ラブホ従業員の盗聴記録集~』という作品があるんですが、こちらはラブホテルに仕掛けられた盗聴音声がメイン──ということで、実際のラブホテルに入室し、そこの間取りを記録しつつ、室内を歩き回りながら「この辺りに盗聴器があるといいかなー」的な配置検討をして、それを脚本を書く前に制作様側へ提出しています。
もっと話は逸れますがラブホテルって過ごしやすくて好きです。基本的には1人で入ります。一緒に入れるような人もいませんので。ベッドが広くて寝やすいですし、風呂も足を伸ばして入れます。エロ動画を爆音で流しても咎められません。値段も割と手頃な気がするので結構快適です。ノートPC片手にラブホに入って仕事することもたまにあります。先日完結した漫画『××公園で出会った地雷女子のパコ美ちゃんと同棲する話』の原作脚本も1/3くらいは新大久保のラブホで書きました。
他にも何もせず室内を見渡し、この部屋で今までどんな人たちがどんな行為をしたんだろう……と思いを馳せるのもまた一興です。部屋とか一切汚さないので、清掃の人は楽だと思います。客室清掃って結構面倒なんですよ。男同士の行為後とか思われる場なんてひどかったですからねぇ。描写するのもキツいので詳しくは書きませんけれども。
だいぶ逸れちゃったので話を戻します。中島はまだTwitterをXと呼べません。やっぱりXといえば紅に染まる方であり、感じてみろ叫んでみろの方なのです。もしくは漫画の方です。
ところでちょっと最近、鬱の影響であんまり呟けていない(ポストできていない、ですかね)のですが、その割に何故か突然フォロワーさんが100人くらい増えたんですよ。なんかあったんでしょうかねぇ。特に何か作品が発表されたわけでもないはずですし……私の知らないところで何かが世に出たのかもしれません。ちょっとご存知の方はこっそり教えてください。……前回といい読者の方にご教示願う締め方ばっかりですねぇ。次回はもう少し、こう……なんというか、変えたいと思います。
中島大河
フリーランスのシナリオライター・作家・漫画原作者。いわゆる物書き。美少女ゲームでは2014年に『できない私が、くり返す。』(あかべぇそふとすりぃ)でシナリオデビューして以降、純愛系・癒し系・感動系の名作を数多く手掛けている。代表作は、『働くオトナの恋愛事情』(あかべぇそふとすりぃ)、『なちゅらるばけーしょん』(hibiki works)、『はるとゆき、』(あかべぇそふとすりぃ)、『自爆カノジョ ~彼女は隠れて身悶える~』(Hending)、『Secret Agent~騎士学園の忍びなるもの~』(ensemble)、『まどひ白きの神隠し』(Lump of Sugar)、『僕と先生の個人授業』(あざらしそふと+1)、『俺の瞳で丸裸!不可知な未来と視透かす運命』(HULOTTE)、『ラブピカルポッピー!』(SMEE)、等多数。この3月には『リルカは幾重に夜を彩る』(シルキーズプラス)がリリースされ、圧巻のクオリティで美少女ゲームファンの話題を集めている。
▲中島大河氏が原作を担当した『××公園で出会った地雷女子のパコ美ちゃんと同棲する話』(制作:ほたてイノベーションスタジオ)は、先日最終話となる第16話がWebコミック『アナンガ・ランガ』にて公開されてめでたく完結。中島大河作品らしい今どきながらもほっこりとしたラブストーリー&エロスが描かれ大好評だったのだ。現在は同誌にて『盗人少女に懐かれて。』が連載中なので、そちらもチェック!!
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