やはり本職の声優さんは凄いなーと思うのです
イケボになりたいと最近思います。注釈しなくてもいいと思いますがイケメンボイスのことです。
最近自覚したのですが、ワタクシ声がちょっと高いというか、キンキンしているらしいです。
喋り方もちょっと早口で、ついでに言葉の端々に「あー」とか「えー」とかよく使ってしまいます。
女性から面と向かって「モテない声」「モテない話し方」と言われたこともあります。
老若男女問わずにモテたいです。モテない生涯を送ってきました。恥の多い生涯を送って来ましたでお馴染みの太宰治先生は非常にモテたようです。女性との心中を3回も試みているみたいですからねぇ。太宰先生がイケボだったかどうかは知りません。
ボイストレーニングとか受けに行くのもいいかもですねぇ。もしくは声優さんが通ったりするワークショップでしょうか。発声方法とか教えてくれるんですかね。その辺りはよく分かっておりません。
まあ、実際通っていろいろと学ばせていただいたとしても、結局一番大事な『演技』はできないと思うのですが。
たまに漫画を読みながらセリフのアテレコもどきをやってみますが、あまりにも下手くそすぎて絶望し、患っている鬱病が悪化してしまいます。
比較するのもおこがましいですが、やはり本職の声優さんは凄いなーと思うのです。収録立ち会いをしていると余計にそう思います。
ライターになってからン年、収録立ち会いをさせてもらう機会は多いです。
基本的には企画した作品は全部立ち会っています。シナリオのみ担当した作品でも可能であれば立ち会います。
ただ、これも当初はライターの仕事だとは思っていませんでした。なんかこう……声優事務所様なりスタジオ様なりが、いつのまにか収録を終わらせていて、こっちはそれを後々ニヤニヤしながら聴かせてもらうのかなーと思っていました。第2回のイラストの話と同じですね。こうやって書くとあまりにも人任せ志向すぎます。
立ち会うものだとは思っていなかったので、基本的にシナリオの中には「演技依頼」というものを書き込んだりしていました。
たとえばですが、↓のような場面。最新作の『リルカは幾重に夜を彩る』の作中場面です。
セリフ的には三点リーダのみですが、以下のような演技依頼をしています。
//演技依頼:微笑みながら、少し嬉しそうなニュアンス
【環奈】
「……………………」
実際の演技上においても、無言ではなく吐息と笑い声を入れ込んでいただいています。
声がないと分からない? おっしゃるとおりです。『リルカは幾重に夜を彩る』を買ってください。
立ち会いで何をするかって話なのですが、まずは声優様や現場の方(音響監督様とかですね)とキャラクターのすり合わせですね。
もちろん台本=シナリオは先に目を通していただいているのですが、それでも認識の齟齬が発生する可能性があるわけです。同じクール系のキャラクターでも喋るテンポが早いか遅いかとか、そういう細かい部分です。
あとは現場の皆様のご質問にお答えしたりです。「この部分のこの子はどういう感情ですか?」とか、「この部分の『汁』の読み方は『しる』ですか? 『つゆ』ですか?」とか。
それさえ終われば、あとは台本とにらめっこしながら声優様の演技を聞いているだけとなります。強いて言うなら誤字脱字を発見しては「ごめんなさい!!」とキンキン声と共に頭を下げながら修正を入れているという感じです。
まあ、時折はどうしても「ここはこういう風に演じていただきたい!!」という部分があったりするので、リクエストを出したりもしますが。
声優様は皆様その場で即時対応してくださるのです。正直感動します。何度現場に行っても変わらないです。
ただですねぇ、そういうリクエストをするのって、ちょっとまだ苦手なのです。プロの演技に素人が口出しするのっていいのか? って思ってしまいます。もしかしてなんか的外れなこと言ってね? みたいな。怖いんですよ、他人と会話するっていうのも含めて。収録の際は常に恐怖感と共に現場へ向かいます。
とはいえ収録に呼んでいただいた場合、行かないという選択肢はありません。人と話す恐怖感と戦いつつ、演じていただいていることに対する感謝と共に、現場の方々とやり取りをさせていただいております。
そう、感謝しているわけです。普通にゲームしたりアニメ見てたりしてたときは、収録スタジオにお邪魔して現場の方々と直接やり取りさせていただく、なんてことは想像もしていなかったわけですからね。
いやでもやっぱり怖いです。特にお初のスタジオ様に行くときとか、はじめてご一緒する声優様とお会いするときとか。感謝と恐怖心を同時に持っています。なんとかして恐怖心を捨てたいです。どうすればいいんでしょうかね。
……なんで読んでいる方に問いかけているんですかね? コラムですよ? こんなこと書くはずじゃなかったのです。でも書いてしまったものは仕方ありません。
とりあえずお詳しい方がいらっしゃれば「恐怖心を捨てる方法」と「イケボになる方法」と「モテる方法」を教えてください。
中島大河
フリーランスのシナリオライター・作家・漫画原作者。いわゆる物書き。美少女ゲームでは2014年に『できない私が、くり返す。』(あかべぇそふとすりぃ)でシナリオデビューして以降、純愛系・癒し系・感動系の名作を数多く手掛けている。代表作は、『働くオトナの恋愛事情』(あかべぇそふとすりぃ)、『なちゅらるばけーしょん』(hibiki works)、『はるとゆき、』(あかべぇそふとすりぃ)、『自爆カノジョ ~彼女は隠れて身悶える~』(Hending)、『Secret Agent~騎士学園の忍びなるもの~』(ensemble)、『まどひ白きの神隠し』(Lump of Sugar)、『僕と先生の個人授業』(あざらしそふと+1)、『俺の瞳で丸裸!不可知な未来と視透かす運命』(HULOTTE)、『ラブピカルポッピー!』(SMEE)、等多数。この3月には『リルカは幾重に夜を彩る』(シルキーズプラス)がリリースされ、圧巻のクオリティで美少女ゲームファンの話題を集めている。
▲中島大河氏はコミックスの原作者としても活躍中。Webコミック『アナンガ・ランガ』にて『盗人少女に懐かれて。』を連載中で、制作は同人ゲームも開発するほたてイノベーションスタジオだ。現在は第10話が公開中で、単話でも読めるので『リルどる』で中島大河作品にハマった人はぜひチェックを!!
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