デビュー1年目から破竹の快進撃!! 声優一筋14年目となる桃山いおんさんにインタビュー!!
美少女ゲームヒロインの魅力において大きな要素を持つ声優さんにインタビューすることでより深く知ることが出来ると評判のBugBug本紙人気コンテンツ『BugBug声優STATION』。9月号では今年でデビュー14年、数々の人気作に出演してきた桃山いおんさんが登場!! カラー4ページに渡って語ってもらったロングインタビュー、その一部をダイジェストでお届けするぞ。
▲声優事務所に所属して1年目にしてオーディションで『真剣で私に恋しなさい!S』のメインヒロインを勝ち取り、着実に実績を重ねていったベテラン声優だ
声優募集の広告を見てオーディションに参加
一度は諦めるも、夢を目指して再挑戦!!
──いきなりですが、桃山さんは子供の頃からアニメやゲームには親しまれてきたんですか?
桃山:私はテレビっ子で、アニメが大好きだったんです。でも、声優を意識したのはだいぶ遅くて、中学生の時に「声優になりたい」と言っていた友達がいて、そこで声優という仕事があるんだって認識したんです。
──そんな交友関係から声優を仕事として意識されたわけですが、実際に声優になるべく動き始めたのはいつくらいでしたか?
桃山:高校生の時です。とある声優事務所のオーディション広告を見た時に、自然と「私、これを受けたい」って思ったんです。その時に「そう思ったってことは、やっぱり私は声優になりたいんだな」って。それまでも声優になりたいという気持ちはあったんだと思うんですが、その広告を見た時にはっきりと自覚しました。
──そのオーディションは受けたのですか?
桃山:受けました。書類審査は通って上京してオーディションを受けたのですが、残念ながら落ちてしまいました。でもとても良い経験になりました。本気で声優になりたいと思ってオーディションを受けるような人に初めて会ったのも衝撃でしたね。実はそのオーディションで出会った子とは、今も仲がいいんです。彼女も現役で声優をやっているんですよ。
──そんなオーディションを経験したら、声優に向けての想いもより加速したのではないですか?
桃山:それが「オーディションがダメだったから、私に声優は無理だろうな」って思っちゃったんですよ。消極的というか弱腰というか。それで一度は別の道を進もうと思うんですが、やっぱり声優の道を諦められなくて、そこから改めて声優の道を進むようになるんです。
──そこから養成所に入られるわけですが、その当時はやはりアニメ声優を目指されていたんですか?
桃山:いえ、声優を目指したきっかけはアニメでしたけど、養成所に入った時にはゲームやナレーションも視野に入っていました。
▲元気なヒロインを演じることが多かったが、近年では大人っぽいヒロインも演じることも増えてきている
『まじこい』シリーズのヒロインでデビュー
──そんな桃山さんの美少女ゲームデビューは2012年に発売された『真剣で私に恋しなさい!S』(みなとそふと)、しかもメインヒロインでのデビューです。
桃山:大きな作品ですよね(笑)。
──本当に(笑)。最初に伺いたいのは、18禁作品デビューの経緯ですが…。
桃山:そもそも私、美少女ゲームの存在を知っていたんですよ。中学生の時、勉強の合間にテレビをつけたら凄く面白いアニメがやっていて、それが『君が望む永遠』だったんです。それがきっかけで、中学生の時はコンシューマ版の美少女ゲームをプレイしていました。アニメでは一つのルートしか描かれていなかったけど、ゲームだと沢山のキャラ一人一人に奥深いストーリーが用意されているじゃないですか。それに衝撃を受けたんです。まぁ『君が望む永遠』はいろんな意味で衝撃的でしたけど(笑)。そういう経緯があったので、養成所の頃から事務所のマネージャーに「ゆくゆくは美少女ゲームの仕事もやりたいです」「18禁の仕事もやります」ってアピールはしていました。
──そういう人の多い養成所だったんですか?
桃山:いえ、私のクラスには18禁もやりますと大々的に言っていた人はいなかったと思います。それで所属になってから美少女ゲームのオーディションも受けさせてもらっていたんです。『真剣で私に恋しなさい!S』は所属して1年後くらいに受けたオーディションで、まだ代表作も何もない新人声優だった私を見つけていただけました。みなとそふとさんにはその後も呼んでいただけて、本当に感謝しかないです。
──初めての収録の思い出などはいかがですか?
桃山:初めての収録ということで私も気合いが入っていましたし、絶対に良いキャラクターにしたいと思って収録に臨んだんですけど、結局初めての収録日の分は録りなおしになりました。そんな状況でも丁寧にディレクションしていただいたことは感謝しています。
──18禁作品のメインヒロインということでHシーンの収録もありますよね。そちらも初めてというのは大変だったのではないですか?
桃山:事務所の先輩に18禁作品出演経験が豊富な方がいらっしゃったので、事務所にサンプルのゲームが結構あったんですね。それを借りたり、自分でも気になるゲームを買って実際にプレイして、文字に対してどういう声や音を出しているんだろうって研究──って言うほど大それたことはしていないんでけど、基本のイロハを自分なりに考えました。
▲すでに大ヒットしていた『真剣で私に恋しなさい!』の続編の新ヒロイン・燕役でデビュー。人気シリーズの新ヒロインという注目が集まる
話題作のプレッシャーと購入列を見た感動
──そんな風に収録を経験して、『真剣で私に恋しなさい!S』が発売になりますよね。
桃山:やっぱり嬉しかったですよね。仕事として役をいただけることがどれだけ貴重でありがたいことなのか。『真剣で私に恋しなさい!S』は事務所に所属して1年間、なにも仕事がない時期を経験しての仕事だったので、本当に嬉しく感じました。その当時は“仕事をもらえて、泣きながら自分のセリフにマーカーで印をつける”夢を見て目覚めたりしていたんですよね。だからプロとしての作品作りに自分が関われていること自体が、自分にとって夢のような時間でした。
──ちなみに発売日にお店に行かれたりしました?
桃山:行きました。当時は自分でも買っていましたし(笑)。その時は新宿のショップさんに買いに行ったんですが、行列がみんな『真剣で私に恋しなさい!S』を持っていて凄く嬉しかったですね。なので「ここから頑張っていこう」と改めて気持ちが高まりましたけど、収録現場では自分の不甲斐なさ、全然出来ていないことに打ちのめされた時期でもありました。もちろん自分の中では当時出来る全力で収録に臨んでいるんですが、今思うと全力すぎるというか、肩に力が入りすぎているというか。「正しく日本語を話す」「滑舌よくしゃべる」ということに必死過ぎる感じですね。
──人気作でのメインヒロインデビュー。ユーザーにとっても松永燕は桃山さんの代表的なヒロインになっているのではないかと思います。
桃山:14年前の作品なので、プレイしていた人が業界で働かれていたりするんですよね。「『まじこい』やってました」って言われることも多いので確かに代表作の一つだと思いますし、その作品が様々な人に影響を与えていると思うと凄いなあって感じます。それに『まじこい』はその後もシリーズが続いていますし、アプリやブラウザゲームとのコラボなんかは最近もあるんですよ。その収録の時に、サンプルボイスとして14年前の燕の声を聴かせてもらうんですが、やっぱり声が若いのでハッとさせられますね(笑)。もちろん今と比べると初々しくて粗削りなところもあるんですが、それがキャラの味になっているなあって思います。
▲『真剣で私に恋しなさい!S』の発売前にすでに次の『辻堂さんの純愛ロード』のお仕事も受けていた桃山さん。新人とは思えない躍進だ
四部作でキャラの変化を感じた『クリミナルボーダー』
──それでは次の作品をお願いします。
桃山:ちょっと最近まで飛んじゃうんですが、『クリミナルボーダー』シリーズ(Purple software)です。それまでは元気っ子系のキャラを演じさせていただくことが多かったんですが、この時期あたりからちょっと落ち着いた役や説明キャラのような役どころを任されることが増えてきたんです。『クリミナルボーダー』もそうですし、『旭光のマリアージュ』(ensemble)のミラ学院長もそうですね。自分のキャリアを考えると、そろそろ落ち着いたキャラも任せてもらいたいなぁと思っていた時期だったので、そういう機会に恵まれたというのはありがたかったです。
──キャラももちろんですが、『クリミナルボーダー』のようなクライムサスペンス系作品に出演するというのも、この時期くらいからではないですか?
桃山:そうですね。それまでは学園ものとか恋愛系が多かったですから。特に『クリミナルボーダー』はHシーン以外での18禁作品だから描ける表現やシーンが重要な作品で、ユーザーさんもそれを楽しまれたと思うんです。自分もそういう作品の一員になれるというのが嬉しかったですね。この作品は四部作だったんですけど、毎回台本をいただくたびに読むのが楽しみでした。
──作品は3年に渡って4本発売されたのですが、シリーズが進む中で演じ方に変化などはありましたか?
桃山:どうだろう。ディレクターさんからはアニメ演技ではない、ナチュラルなお芝居をと言われたので、現実に存在する人物をイメージして演じたんですが、シリーズを重ねていく中でゲームの中で起きている出来事がどんどん浮世離れしていくので、私が担当した琴子も思っていた器をどんどんはみ出してくるんですよ。なので演じ方も当初想定していた「このラインで演じよう」というのを取っ払った時、より琴子さんの魅力が出てきたように感じましたね。感情を爆発させるシーンがあるんですけど、自分から発したとは思えないくらいの爆発だったんです。それまでの琴子のイメージからは考えられないレベルで、改めてキャラも一人の人間なんだなって思えました。1本限りではなく、何年かの時間をかけて本数を重ねたキャラだからこそ感じることが出来たシナジーなんでしょうね。なのでこの作品は、ぜひシリーズ全作品を遊んでほしいです。
▲落ち着いたキャラもやってみたいと思っていたタイミングで演じさせていただいたという『クリミナルボーダー』の琴子。キャリアとともに演技の幅を広げるきっかけに
基本に忠実なキャラ作りでスタジオへ
好きだった事務所での台本直接受け取り
──そんな桃山さんが収録現場で一番大切にしていることは何ですか?
桃山:なるべく基本に忠実にやりたいと思っています。料理の例えになってしまうんですけど、「ハンバーグが食べたい」と言われたら基本に忠実な美味しいハンバーグを出したいなと思っているんです。シェフの気まぐれで変わった味付けをしたりスパイスを入れたりはしないようにしています。もちろん自分が美味しいと思ったものはお出ししたいので、そこの提案はしていきます。でも私は台本に書かれているものの中に正解があると思っているので、基本に忠実を一番大事にしています。
──収録前の台本チェックなどはどうされていますか?
桃山:台本はどんなに忙しくても1回は通しで音読するようにしています。基本的に記憶が新しいうちに収録したいので、早めに台本をいただいたら収録日までを逆算して、前日にガッツリ準備して収録に臨むタイプです。
──収録当日はメーカーとキャラのイメージのすり合わせなどは重視されますか?
桃山:先ほど言ったように、こちらから提案してディレクターさんの意見を取り入れて調整するって感じですね。でも年齢感のチェック──もう少し年上でとか年下でとかはありますけど、基本的なキャラクター性に関しては任せていただけることが多いです、私の場合お仕事も指名がほとんどなので、お話をいただいた段階で他の仕事を聞いたり見たりしていただいていると思うんです。なのでそのキャラを見た時に私が感じたイメージを大切にして、感じたそのままを出すようにしています。
▲最近増えているリメイク系の作品でも活躍中!!
──スタジオに向かうまでのルーティーンはありますか?
桃山:慌ててスタジオ入りするのが嫌なので、20分前にはスタジオに着けるように移動しています。後はなるべくなら自宅で朝ごはんを食べたいタイプでもあるので、それが出来る時間には起きるようにしています。後は特別なことはしていませんね。
──収録時にブースに持ち込むものってありますか?
桃山:これも特別なものはなくて、台本と水、あとスタジオ備え付けのティッシュを拝借することがあるくらいです。そうそう、このインタビューのアーカイヴでいろんなグッズを持ち込まれているっているのを読むと勉強になりますよね。皆さん準備が良くて素晴らしいです。
──休憩などは、どんな風に入れますか?
桃山:個人的にはシーンの切りよく進めたいので、「ここで切ってもらえると助かります」って提案することもあります。収録を再開する時にやりやすい方が良いですから、未来の自分に向けて休憩のタイミングを入れる感じですね。
──ちなみに桃山さんはいつくらいまで紙台本でしたか?
桃山:2021年くらいに移行しました。楽になりましたよ。以前はリテイクがあるとそれを探すのがデータだと大変でしたけど、今はそれも込みでエンジニアさんも準備してくれているんです。スタジオの人全員データ台本になっていますから。ただ、私は事務所に台本を取りに行くというのが好きだったんです。新しい台本を受け取ると気合が入ったんですよ。それがなくなったのはちょっと寂しいですね。
▲ensembleでは『旭光のマリアージュ』に続いて最新作『天獄のヴィネア ~災厄の魔女と七つの罪~』にも出演。同じブランドから再び声がかかることも多い桃山さんなのだ
面白い作品との出会いを喜びに声優14年目
──オフの日はどのように過ごされていますか?
桃山:なるべく家にいたいタイプと言うか、あっという間に1日が終わっちゃうんですよね。なので散歩にいったりピラティスに行ったりと体のメンテナンスに使ったり、丁寧に料理をしてリフレッシュしたりですね。
──桃山さんが今後新たにやってみたい仕事などはありますか?
桃山:新しい仕事というより、これまでやってきたことを引き続き継続して頑張っていきたいのですが、現状維持は停滞なので「やってみませんか」というお誘いにはフットワーク軽く乗っていきたいという気持ちもあります。最近いただけるようになってきた役どころを、これから研ぎ澄ませていきたいと思っています。
──声優としてのレベルアップの方に集中したいという事でしょうか?
桃山:そうですね。役者も増えていく中で、新しい仕事が生まれた時にキャストの候補に桃山いおんの名前が常によぎるような存在でありたいですね。そんな中でスタジオで「安心して任せられる」って言ってもらえることもあって、デビュー当時を考えると信じられないくらいですが、ありがたいし嬉しいです。その信頼に応えられるように長く活動していきたいですね。
──これまでの声優活動の中で、こんな楽しい事があったから続けられたということはありますか?
桃山:やはり面白い作品との出会いかなと思います。世の中にはこんな面白いお話があるんだ、心を動かされる作品があるんだという出会い。そしてその作品に役者として参加出来ているのが誇りでもあり、プレッシャーでもあります。そのプレッシャーが大変なことだというなら、喜びや誇りの方が上回っていますね。
──今日はありがとうございました。最後にBugBug読者へメッセージをお願いします。
桃山:このインタビューをお読みいただきまして、ありがとうございました。普段自分を発信する機会が多くないので、インタビューを受けて改めて自分はこういうことを思っているんだと再確認出来ることが多かったですし、14年の活動の中で、自分の中での美少女ゲームという存在の大きさを再認識しました。思い出深い作品や転機になった作品は他にも沢山ありましたし、喋ってみて懐かしくなっちゃったのでもう一度プレイしてみようかなって思ってます。皆さんも興味を持たれたゲームがあったら、ぜひ手に取ってください。そしてこれから発売される『王様恋愛』は面白い作品になっていますので、ぜひ発売をお待ちください。そしてどこかで私の声を聴くことがあったら、ぜひよろしくお願いします。
▲ASa Projectらしいテンポの良い会話とギャグの応酬が見どころという『王様恋愛』。桃山さんの演じる菖蒲に注目!!
新たな推し声優と出会うきっかけにもなる「BugBug声優STATION」の全文はBugBug9月号で!!
普段自分を発信する機会が多くないと言う桃山さん。登場作品の多さの割に、表に出て活動している姿を見ることは少ないかもしれない。今回のインタビューで桃山さんに興味が湧いた人は、ぜひ彼女のこれまでの、そしてこれからの作品の演技に注目してみよう。BugBug9月号では今回ピックアップした以外でも声優活動の気になるアレコレをたっぷり語ってもらっているので、彼女のファンはもちろん声優ファンならインタビュー全文は必見!! ぜひBugBug9月号をチェックして、アンケート用紙でサイン色紙プレゼントに応募してみよう。
▲全く同じものは世界に二つとない直筆サイン色紙!! BugBug本紙のアンケート用紙の希望するプレゼントグッズ欄にAと記入してハガキを送ろう!!
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