※本記事はBugBug2025年1月号に掲載したレビュー記事の再掲載です。
STORY
突如襲来し、人類を滅亡の際に追いつめた・天人を討ち滅ぼし、人類を救ったのはマジカルハートの力を宿した“宝石姫”たち。やがて人類復興の象徴として、宝石姫を育成する学園都市が完成。その学園に、黒き令嬢・禊ヶ原トワは転入する。母と妹の復讐を果たすために…。
勧善懲悪なんてあり得ない濃厚なSF世界の復讐劇
「ハードな物語性とアダルト性に満ちた作品」をブランドコンセプトにデビューしたmetalogiqさん。前作『魔法少女消耗戦線』は、作品コンセプトを「可哀そう=エロ」に極振りしていましたが、本作は全くの別物。『鏖殺ノ乙女.』という過激なタイトルですが、テーマに「可哀そう=エロ」はなく、凌辱テイストの作品ではありません。本作のエロは百合がメイン。女性だけが登場する学園を舞台に織りなす、壮大なSF物語をお楽しみいただけますぞ!!
本作のジャンル表現としてはポストアポカリプス世界のディストピアを舞台とした学園AVG、と言ったところでしょうか。ざっくり言えば、特別な力を持った宝石姫という少女を育成する学園に、ヒロインのトワが母と妹の復讐するために潜入する…という導入です。
物語の舞台は突然現れた天人という怪物たちに滅亡寸前まで滅ぼされたものの、マジカルハートという石が発見され、石の力を宿した宝石姫という少女たちによって滅亡を免れた世界。しかし実は、マジカルハートとはトワのお母さんが見つけた物。それがある人物たちに奪われ、その時に母と妹も死んでしまう。生き延びたトワが、復讐のために学園へやってきた…というお話です。
▲復讐の炎に身を焦がすトワは黒い炎を纏い、セレンディバイトの宝石姫として変身する
構成としては、プロローグ、チャプター1~4、エピローグの全6部構成で、一つのエンドに向かって行きます。選択肢は、ほぼ一択。一か所だけ二択が表示されますがエンド分岐しません。学園では妹そっくりな少女ディーとの出会い、主人公を敵視する傲慢エリートの月影レイカ、最強のマジカルハートを持つ母の仇の一族・暁宮エリスとの対峙、エリスに付き従う不思議お姉さん系の夕蒼セレスティナなど、魅力的なキャラたちとの交流が描かれます。しかしトワの復讐劇、学園の秘密、天人とは、マジカルハートとは、世界は本当に救われているのか…など、物語の要素が解明される度にストーリーが大きく移ろっていきます。
ぶっちゃけチャプター1が終わる頃には別の物語になり始めます。この物語の厚みは正直なところ即ヌキエロゲー派には向きませんが、物語が大好きな人ならドハマリ間違いなしです。
▲転入初日に身体検査されるトワ。どんな名目でも屋外でそこまで脱がすのはやり過ぎよ!!
▲ドロドロと重い内容の話だけでなく、ヒロインたちによる学園生活の楽しい一面も描かれている
美しき女の園で描かれる百合エロと怪物の凌辱
皆様お待ちかねのエッチイベントは、大まかにはレズ、オナニー、怪物による凌辱の3種類です。本作には竿役の一般男性が登場せず、必然的に人間との絡みは女性同士となる関係で、百合・レズプレイが基本となります。基本は手マン、クンニと言った素手の肉体プレイ。ねっとりとキスしながら相手の体を弄り、胸、または股間にそっと手を這わせて…と、物理的刺激の強弱ではなく、「エッチな行為をしている」という事実を重ねて興奮が高まり絶頂へ向かっていきます。
男根主体のゲームだとこれは前戯あり、「俺のテクで感じさせた」ように描かれます。つまり「俺が弄ったから濡れた」ですね。しかし本作は脳で感じる女性のエロスを表現をしており、「興奮しているから濡れ、濡れているから言葉で責め、とどめに触れる」という違いがあります。必然的にどちらかが攻め役となるため、レズシーンは必ず受けと攻めに分担されています。
個人的には、高慢なレイカがメスガキ的なイヅナに攻められたイベントでガッツポーズしました。だっていつも他人を見下しているレイカが、イヅナの巨乳を胸に押し付けられてモジモジした挙げ句、イヅナの乳首を口に押し付けられ照れながら乳首を吸うんですよ!? こういう逆転エロは大好物です。
▲自分の弱さを払拭しようとした挙げ句に、セルフ二穴オナニーでイッちゃうなんて可愛い♥
▲いつも強気なレイカとは思えぬ、うっとり照れ顔な授乳。メス顔にもほどがある!!
オナニーは意外と多く、他ヒロインへの気持ちが昂って行為に及ぶ定番から、マジカルハートの影響で敏感になって…という変身ヒロインものらしい展開もあります。個人的に一番好きだったのは、身体検査でアナルを弄られた記憶を払拭するためにアナニーを始めたシーンです。マジカルハートを身に宿している場合、性的興奮で石が体外に表出するためヒロインのトワはしばしばエッチな身体検査をされます。検査で初めてアナルを穿られ、嫌悪感を抱いたある日の夜。検査の刺激を思い出してオナニーを初めてしまった自分を情けなく感じたトワは、「アナルを触られたのは嫌だったから、今触ればオナニーを嫌なものと認識するのでは!?」という天才的思考を導き出します。無論自分で触るアナルは思いのほか悪くなく、自らクリと同時に責めて絶頂するという…。いつもは美しく聡明なトワの、快楽に弱くおバカな姿にとても愛おしくなりました。
凌辱系イベントは少なく、怪物の触手のような舌で舐め回されたり、集団レイプ、超絶巨根挿入などがあります。怪物相手ではありませんが凌辱には唯一の異物挿入があり、拷問として椅子の脚をズボっと突っ込むことも。前作の印象と本作のタイトルからかなりのエログロがあるかと身構えていましたが、そんなことはありませんでした。痛い系が苦手な人でも問題なく楽しめると思います。巨大チ○ポによる腹ボコプレイなんて、死の香るSF世界なら当たり前のプレイですしね!!
上田メタヲ氏の描く耽美な百合世界と、丸谷秀人氏の描く死と退廃の香る物語を楽しめる本作。SFと百合が好きならば間違いなくオススメです!!
▲好きでもない相手に連日犯されるディー。穴という穴を使われる…
▲超絶巨根で犯されるエリス。処女の彼女にこんなものをネジこまれたら、無事で済むはずもない
【ライターのイチオシ】あまりに下着がエロすぎる!!
美しいものを見てウットリすることを耽美と言います。本作はどのイベントも美しくため息が出ます。人は美し過ぎるものは性欲の対象から外れがちですが、本作はヒロインの下着がドエロ過ぎて性欲を減退できません。ぜひご覧いただきたい!!
▲普段は性欲無縁の純粋系キャラのディーですらこの下着。エロすぎ…♥
ライター:だんちょー
アヘ顔・パイパン・大人キャラは心の三原則。「危ない薬みたいだ」と動物型のラムネを友人からもらったので、映画レオンの某シーンを真似たけどウケませんでした…つらい。
デモムービー
鏖殺ノ乙女.(みなごろしノおとめ)
metalogiq
DL・パッケージ版:2024年10月25日発売
AVG、DVD/DL、18禁、Win10/11
パッケージ・DL・通常版:9,680円(税込)
パッケージ・DL・豪華版:14,080円(税込)
ボイス:あり、アニメ:なし
原画:上田メタヲ
シナリオ:丸谷秀人
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