【本誌復活レビュー】Whirlpool『はじめるセカイの理想論 -goodbye world index-』理想の世界へ向けて歩む少年少女たちの壮大な恋愛AVG

※本記事はBugBug2024年5月号に掲載したレビュー記事の再掲載です。

個性たっぷりなヒロインたちが物語を彩っていく

今回のレビューは、活き活きした魅力溢れるヒロインに定評のあるWhirlpoolさんの最新作よ。

主人公は、終末へのカウントダウンが行われる世界の神に招かれて転生した少年・小野宮シン。かつて彼が生きていた世界は嘘にまみれ、その嘘に彼は殺されて…。それ故にシンが転生する際に神に願って得た能力は、他人の嘘を見抜く力「ダウト」。ゲーム中では嘘の言葉は赤文字で表示されるため、シンに没入できるわよ。

この力を使い、同様に神に招かれた少女たちと共に「救世委員会」のメンバーとして、この世界の敵と称される影の化け物と戦っていくんだけど、シンはまるで戦力外。それどころか自分の能力を明かせないわ、仲間たちの嘘が判ってしまうわで、最初は皆に馴染めず余所余所しい感じなの。
その他の「救世委員会」のメンバーは、12の魔王を召喚・使役する能力を持つヘルミリア（通称ヘル子）、喋る最強の刀・鬼哭紅蓮の使い手を担うヒナギク、記した内容がなんでも現実になる魔法の本を操るハルカ、他者の怪我や病等あらゆる苦痛を自らに転嫁する能力を持つティアの4人で、彼女たちが今回のヒロインでもあるわ。どのコも皆インパクトがあって愉快なコばかり。

▲再び世界の異変が現れ、ヘル子と無人島へ。でも気分はバカンス？

頭の角と三角の耳がチャーミングなヘル子は、魔王を気取って偉そうな態度だけど、嘘の判るシンには彼女がキャラを作っているのが丸わかり。実生活では部屋でごろごろとゲームばかりして引きこもっているぐーたら娘。でも口の悪さとは裏腹に、仲間想いの優しい性格なのね。

ヒナギクは裏表がなく、ほとんど嘘をつかない女剣士。言動が武士っぽく脳筋で後先考えない行動を取ることもあるわ。明るく豪快、前向きなのが彼女の長所ね。しっかりモノの刀・鬼哭紅蓮とのやり取りもコミカルで楽しいわよ。

ハルカは感情の起伏がなく考えが読めないクールなコ。キャラに合ったボソボソした喋り方や的を射たひと言、能力を使った突飛な検証が愉快。ねここのイチ押しのヒロインね。

ティアは本作のエロ担当!?　慈愛に満ちた言葉はほぼ嘘で、何かとシンを誘惑するわ。ムチムチボディーが魅力的なうえスキンシップが多く、おっぱい星人にオススメしたいキャラ。

彼女たちはそれぞれ違う世界から招かれているため価値観や考え方が異なり、どこか陰りがあってシン同様に心に傷を負っている様子。そのためどんな世界から来たのか、何があったのか好奇心をそそり、ヒロイン選びが悩ましかったわ。

▲「異なる発展を遂げる文明を見てみたい」から始まり、ハルカの能力でペンギン体験を!?

軽快な会話や派手な戦闘を盛り込んだシナリオは絶品

こんな風に個性派ヒロインに囲まれた日常は、敵と称される影の存在と闘う緊迫した場面がある一方で、軽快な会話やコミカルなやり取りも多く、和気あいあいとした雰囲気。SDのCGも随所に挿入されており、思わず笑みが漏れるシーンもあったわ。

戦闘場面では、エフェクトを上手く使い、ヒナギクの剣裁きやヘル子の派手な魔法が格好良く目を奪われるわよ。敵との戦いにひとまず決着が付くと、ヒロインと恋を育みつつ今度は理想の世界を目指して歩み出すのね。そして、この世界に来る前の彼女の状況も明確になり、新たな問題に立ち向かうことに…。その傍ら、段々とこの世界の歪さが浮き彫りになって新たな疑惑が沸いてくるの。おかげでミステリーが好きなねここはどっぷりハまったわ。個々のストーリーも全く異なる様相のため、毎回どんな軌跡を辿るのか興味深くプレイ威力をソソるのね。そしてヒロインの背景が判ることで、感情の起伏がないハルカ、愛を求めるティアなど、一風変わった彼女たちをより理解できるし愛しく感じたわ。

ちなみに、ねここが一番好きな個別ストーリーはハルカとの物語。｢人はどうすれば幸せに生きられるのか？｣の検証を行う過程で、ハルカが能力を使ってシンを犬にしたり、面々をペンギンにしたりと、愉快な場面が目白押し。犬やペンギンになったキャラたちのお馬鹿ぶりは、何度読み返してもニヤニヤできるわよ。シンとの恋愛を通じて、ハルカの感情が豊かになっていく姿も良かったわ。

▲ティアと初Ｈ。「上手にできたら…私の中にいっぱい注ぎ込んで…」という彼女に暴発必至!?

▲料理を作るヒナギクに欲情したシンが彼女を裸エプロン姿にして…。シンの欲望に応じる彼女がチョロ可愛いわ♥

で、最後に気になるＨシーンね。
ヘル子は普段の虚勢を張った態度とは打って変わり、素直になって可愛さ倍増。剣一筋のさばさばしたヒナギクも、恥ずかしがったり悶えたり女のコらしい面を見せてくれて萌えるわよ。感度が良く責められると弱いところも彼女のイイところ。「実験ですから」とＨに誘うハルカは、普段から感情に乏しくムードがない状況も多いのね。それだけに喘ぎ声をもらして感じている姿はひとしおだったわ。そして、ティアは想像通りにエロい。甘エロなお姉さんぶりを発揮して、ご奉仕したり焦らしたり、身体全体で愛を伝えてくれるわ。

もちろん、どのヒロインとのＨも互いに愛情たっぷり。純愛ゲームが好きなユーザーは股間がもぞもぞすること間違いなし。印象的だったのは、スライムの毒にやられたヒナギクが発情し、自ら進んでフェラするシーン。また、魔王っぽいヘル子が初Ｈでテンパり恥ずかしがる姿もぞくぞくしたわ。

全体的に見事なシナリオ構築で、読了感の良い本作。各ヒロイン攻略後には、おまけのシーン鑑賞画面にＨなエピソードが追加。さらに、コンプ後にはシーンジャンプ画面にシンのエクストラステージが追加されるわよ。CG回収にも必要だし、ホッコリした気分を味わえる結末になっているからお見逃しなくチェックよ!!

▲「私にさせて」とパイズリでご奉仕するティア。聖職者ならぬ生殖者の神々しい姿ね!?

▲シンに跨がって積極的なヘル子。｢シンがいないと絶対…無理…｣と今の気持ちを正直に告げて…

▲些細なイタズラから追われる身となり、ロッカーに隠れて密着した二人はＨがしたくなり…

【ライターのイチオシ】意外性のあるサブヒロインとの恋

4人のヒロインとの恋物語が楽しめる本作だけど、条件が揃えば女教師で時々神が宿るノゾミ先生や、敵対する闇をまとった少女ヨルとも恋を育むことができるのね。ヨルは甘えん坊で少々我がままな素顔が可愛く、ロリロリ体型もステキ♥　かたやノゾミ先生は世話焼きな尽くし型で驚きの新事実が!?　ぜひ見て欲しいわ。

▲敵であるヨルも深く知れば愛しい存在に!?

『はじめるセカイの理想論 -goodbye world index-』OPムービー

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