昭和エロカルチャーを纏めたムックが登場。実写メインだけどオタク要素もシッカリ網羅して見応えアリ!!
インターネットがまだ無かった時代。少年たちの「性」に対する旺盛な好奇心は、エロ雑誌やエッチなマンガ、テレビのお色気番組や街角のピンク映画のポスターなどを通して育まれていったものだ。そんな牧歌的で滑稽さや哀愁、さらにはロマンさえも感じさせる昭和の「エロカルチャー」を網羅したムック『日本昭和エロ大全』が辰巳出版から絶賛発売中。エロ本、アダルトビデオ、ポルノ映画、お色気TV番組、さらには風俗に至るまで、パワー溢れる昭和のエロ文化全般を振り返っているのだ。
▲巻頭はエロ本・エロ雑誌を紹介。この頃のエロ本はモノクロページのコラムが最高に面白かったなぁ
この本の凄いところが、エロオタク文化もシッカリフォローして紹介している事。特にエロ漫画は「エロマンガ表現史」(太田出版)などの著者・稀見理都氏が執筆し、エロ劇画誌から美少女コミックまでを歴史を振り返る形で紹介。メジャーどころを押さえつつ、『快楽天』の元祖ぽいKKベストセラーズの劇画誌『漫画快楽号』があったり、『レモンピープル』創刊号の表紙が実写で驚いたりなど、レアなビジュアル満載で見ているだけでも楽しいのだ。
▲もちろん『コミック ペンギンクラブ』の創刊号も掲載。1986年創刊で今も続いてるんだから凄い。表紙は森山塔だ
他にも様々なジャンルの懐かしエロが掲載されているが、オススメが官能小説とアダルトアニメ。フランス書院もマドンナメイトも、この頃からほとんど変化無しって凄い!! アダルトアニメはBugBug読者なら懐かしい人も多いのでは。特に『くりぃむレモン』は大物クリエイターもこっそり参加していたりするので、未見の人は是非観て欲しいぞ。あと個人的に超懐かしかったのが、裏ビデオのところで紹介されていたモザイクを消す機械「スーパーエイト」。よくエロ本で広告を見たな〜。もし昔購入した人がいたら、その効果を編集部まで教えて下さい!!
▲美少女ゲームにも多大な影響を与えているアダルトアニメ。サブスクで全部観たい!!
日本昭和エロ大全
著:稀見理都、黒沢哲哉、藤木TDC、村上賢司、安田理央
辰巳出版 (タツミムック)
2020年5月22日発売
A5判、144ページ、1600円+税