古参ファンも新規ファンも大注目!! コンシューマ作品『月姫 -A piece of blue glass moon-』DAY5までの見どころを連載レビュー・前編
出発点は1999年に同人ゲームとして製作され、その後の美少女ゲーム業界のみならず、アニメ・漫画・ラノベといった二次元サブカルに多大な影響を与えたTYPE-MOONの名作『月姫』が、発売から約20年の時を経た今年、コンシューマ作品『月姫 -A piece of blue glass moon-』としてリメイクされ8月にリリースされました。この知らせに当時を知るオールドファンは大喜びですし、前作を知らない新規ユーザーは興味津々でしょう。本作にはアルクェイドがメインのシナリオ「月姫」と、シエルがメインのシナリオ「夜の虹」が2編が収録されていますが、今回は本作の共通ルートにあたるDAY5、主人公の志貴がヒロインのアルクェイド、あるいはシエルと協力して街で発生する吸血鬼事件を解決するまでを、連載レビューとして3回に分けてお届けします!!
▲プロローグを見ただけで、『月姫』をプレイした約20年前の思い出が甦ってきました
連載レビュー・中編!! 街を騒がす連続殺人事件の黒幕は吸血鬼を倒すため志貴はアルクェイドに協力することに… 前回の記事ではシナリオが分岐する直前までをレビューしましたが、今回の第2弾では、アルクェイド ... 連載レビュー・最終回となる第3弾!! 平和な日常の象徴だったシエルには、実は大きな秘密が? 彼女の真の姿が明らかになった時、物語は大きく動き出す!! 『月姫 -A piece of blue glas ...
志貴とアルクェイドの前に極悪吸血鬼が登場!! グレードUPしたバトルシーンに大興奮!! 『月姫 -A piece of blue glass moon-』連載レビュー
恋愛フラグが立ったかと思いきや…シエル先輩の真の姿が明らかに!? TYPE-MOON『月姫 -A piece of blue glass moon-』連載レビュー
▲連載レビューの第2弾と第3弾の記事はこちら
令和に新生した『月姫 -A piece of blue glass moon-』はオールドファンも新規ユーザーも満足させる圧巻のクオリティ!!
20年前の『月姫』のプレイ経験者ですが、大まかな物語の流れは覚えているものの細部はさすがに記憶があやふやです。なので少々不安を抱きながらゲームを開始したのですが、その気持ちはすぐフッ飛びましたね。一気に世界観に引きずり込まれました。子どもの志貴が出てきて、いびつな線だらけの病室が出てきて。そして青子が出てきて、線が見えなくなる眼鏡と助言を贈り去っていく。この冒頭シーンは、今でもしっかり覚えている印象的なシーンです。そこに、20年前より洗練されたグラフィックと演出、そして20年前はなかったキャラクターボイスが加わり、一気に作品世界にのめり込んでいきました。
▲主人公の志貴は、事故の後遺症で「物が壊れやすい線」が見えるように。刃物を線に沿って通すと、どんなものでも切断できてしまいます
▲青子は、幼い志貴が出会った恩人。彼女がくれた眼鏡のおかげで、志貴は「物が壊れやすい線」を見なくてもよくなります
▲シエル先輩、初登場のシーン。ちょっと違和感を覚えたのは、昔も今も変わりませんね
▲乾有彦と弓塚さつきは志貴にとって大切なクラスメイト。彼らとの他愛ない会話は、本作における一服の清涼剤みたいなものです
▲遠野家に現在住んでいるのは、妹の秋葉と使用人の琥珀と翡翠の双子だけ。彼女たちのシナリオもリメイクされるのが楽しみ!!
ストーリーを大いに盛り上げる新キャラ&新展開も続々!! 『月姫』経験者でも新しい気持ちでプレイできるぞ
本作のヒロインの一人であるシエル先輩との出会いや、クラスメイトと街で起きている吸血鬼事件について話すシーンは、昔の記憶が刺激されて「あったあった!!」となりました。そして、いざ生まれ育った遠野家へ。本作ではあまり出番がないようですが、妹の遠野秋葉と、屋敷に住み込みで働く琥珀と翡翠との再会シーンでは、知っているのに知らない人を見ているみたいな、なんだか不思議な気持ちになったものです。一方でちょっと驚いたのが、序盤からさっそく新キャラが複数登場してきたところ。正体不明の少女が意味ありげな様子で話しかけてきたり、遠野家のお屋敷には嫌味な包帯ぐるぐる巻き男や露出度高め&ハイテンションな女医が出入りしていたり。彼や彼女らがこの先の物語にどう絡んでくるのか、早くも興味津々です。
▲いきなり新キャラが登場したのでビックリ!! ここは顔見せ程度の出演でした
▲遠野家で出会った包帯男・斎木業人。新キャラですが、見るからに怪しく、かつ嫌味な男でした
▲ハイテンションな女医のアラク博士も新キャラ。斎木ともども、この先のストーリーにどう絡んでくるんでしょうね
▲志貴たちが通う学校に赴任してきた新任教師。思わせぶりな態度で志貴に接してきますが…あやしいなぁ
▲このシーンは見たことあるような、ないような…。昔の記憶が揺さぶらますねぇ
ついにアルクェイドと相まみえる時が到来!! 20年前に受けた衝撃のシーンは、本作でも繰り返される!!
そしてついに、本作のメインヒロインの一人でもあるアルクェイドと出会います。彼女との出会いと、それに続くシーンは20年経った今でも鮮明に記憶に焼き付いているんですよ。その圧巻のシーンは、本作でもしっかり描かれていました。20年前はテキストの力だけでグイグイ読み進めていった記憶がありますが、今回も同様に読み手を引き込む力強い描写でした。そこに音とグラフィックの演出も加わったことで、よりパワーアップ!! 20年前の記憶がどんどん上書きされていきました。このシーンに限らず、記憶が上書きされるシーンは他にもたくさんあって。ここだけは最後までプレイした感想になるのですが、「昔の方が良かった」という部分が最後までなかったので、完全にリメイク成功と言えるのではないでしょうか?
▲アルクェイドの姿を目にした志貴は、様子が一変。狂気に蝕まれていきます
▲右から左に読ませるテキストは、正気のタガが外れた志貴の頭の中のようで不気味さ倍増です
▲ここまでの物語は普通の学園モノ然としていたのですが、その化けの皮がひんむかれ、この物語の本質が露見した瞬間!!
いよいよ運命の分かれ道!! 志貴が選んだ未来はアルクェイドルートか、それともシエルルートか!?
物語はDAY4の途中から、それまで選んできた選択肢によってアルクェイドシナリオとシエルシナリオへと分岐していきます。ちなみにファーストプレイでは必ずアルクェイドルートに進むようですが、この仕組みは20年前と同じですね。アルクェイドをバラバラにして殺した志貴は、この後どうなるのでしょう? この物語の続きは、連載・第2弾の記事をお待ちください!!
▲自分で作った血の海を目の当たりにしショックを受ける志貴が選んだ答えによって物語は分岐していきます
『月姫 -A piece of blue glass moon-』オープニングアニメーション
『月姫 -A piece of blue glass moon-』シエルルート オープニングアニメーション
月姫 -A piece of blue glass moon-
TYPE-MOON
2021年8月26日発売
NVL、PlayStation4/Nintendo Switch、一般
パッケージ初回限定版:8800円(税込)、パッケージデジタルデラックス版(PS4のみ):8250円(税込)、パッケージ通常版・DL版:7700円(税込)
ボイス:あり、アニメ:一部あり
原画:武内崇
シナリオ:奈須きのこ
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