Waffle看板シリーズ待望のナンバリング最新作について怒濤のロングインタビュー!!
2009年に第一作が発売され、Hアニメ化や書籍化など様々な展開を見せてきた『巨乳ファンタジー』シリーズに、待望の新ナンバリング作品が登場!! そこで絶賛発売中のBugBug4月号では、シリーズの生みの親であり関連作品全てのシナリオを執筆しているシナリオライター・鏡裕之氏に直撃ロングインタビューを敢行。超ボリュームで語られた本作の魅力や見どころについて、ダイジェストで紹介していくぞ!!
▲カラー6ページでの巻中特集記事で、冒頭の2ページは新作を巨乳ビジュアル満載で紹介しているぞ♪
コンセプトはファンタジー世界での巨乳の快感とサクセスの快感
──今回の全体的なテーマやコンセプトについてお聞かせください。
鏡:作品のコンセプトは常に変わらないです。ファンタジー世界での巨乳の快感とサクセスの快感。『4』をつくるに当たって、ぼくの中で相当の危機感がありました。下手をすると、面白さという点に関しては、『1』『2』『3』と平均以上のものをつくってこられたんじゃないかと思っています。ただ、お客さんの多くは2013年の『外伝2』が一番面白かったと評価されていて、最新作でそれを超えるということができていない。『1』が一番よかったという声も耳に入ってきている。マンネリという声も聞こえてきている。
──長く続いているシリーズですからね。
鏡:お客さんの期待値は高いレベルにある。その中で、お客さんの期待値に応えられるほどの、相当エンターテインメントレベルの高いものを生み出せないと、『巨乳ファンタジー』シリーズが終わってしまうんじゃないか……。そういう強い危機感がありました。もう次で終わるかもしれない、それくらいの瀬戸際に瀕しているんだ、だから、相当しっかりしたもの、面白いものをつくらなきゃいけない。それで考えたのが、2つのことでした。1つ目は、最初から他国との関係を据えること。『巨乳ファンタジー』シリーズは、他国との関係がクローズアップされてくると特に面白くなるんです。『4』をただ国内だけの、ドメスティックな感じだけで書いてしまうと、今までと同じ感じをお客さんに持たれてしまうんじゃないか。でも、最初から他国との関係を盛り込んで書けば、もっと面白くなるんじゃないか、今までと違うって感じを持ってもらえるんじゃないかと。まずは他国との関係を盛り込む。それをラノベ3~4冊分を盛り込む。これが企画的テーマで、この企画的テーマを実現するために考えついたのが、「修道士」「東欧」「隣国との関係」「異種族との関係」でした。実は『1』も『2』も、主人公はエリートなんです。
──確かに、あくまでエリート集団の中での落ちこぼれですよね。
鏡:『1』のリュートは王立騎士学校の卒業生です。これ、全国で22名しかいないエリート集団です。そこのビリってことになってますが、エリートってことに変わりはない。エリートだから、いきなり州長官の副官を務められるんです。『2』のルインにしても同じです。ルインは王立修道院の卒業生です。やっぱりエリートなんですね。だから、未経験なのにいきなり守備隊隊長を任せられるんです。エリートだとわからないようにしても、またエリートで始めると絶対同じような物語になっちゃうだろうと。騎士とか剣士で始めても、やっぱり同じ感じになってしまうだろうと。それでもっと下っぱにしようと。で、主人公を、一番戦争とは縁遠い世界の存在でペーペーに設定できる修道士に据えたんです。
──なるほど。
鏡:さらに、舞台を東欧にすれば、違う色合いが出せます。東欧と西欧では宗教が違います。リアルヨーロッパの場合、東欧は正教会で、西欧はカトリックです。両者は13世紀に大分裂を起こして、決定的な決裂に至っています。そしてそれはなおも解消されていない。キリスト教では同じ宗教を信ずる者を奴隷にしてはならないと決められているんですが、カトリックにとっての正教会も、正教会にとってのカトリックも、同じ宗教じゃないんですね。カトリックの国は正教会の人たちを奴隷として売っていたし、正教会の人たちはカトリックの人たちを奴隷として売っていた。西欧ベースにすると宗教の違いの話は出てこないけど、東欧ベースにすれば、西欧との宗教の違いや軋轢を描くことができるようになる。それは過去作品とは違う色合いを出してくれるに違いない。幸い、ルーマニアの歴史やハンガリーの歴史は専門書を読んでいたので、感覚は少しなりともつかめている。宗教を出すのは物語の難易度としては相当高いけれど、修道士のことも正教会のことも以前かなり調べたことがあったので、たぶんいけるだろうと。その上で人間同士の国の話にしてしまうと、やっぱり過去作品と同じような印象になってしまう可能性があるけれど、異種族との関係を据えれば、単純なA国とB国との対立という話にはならない。複雑性が増して、違う色合いのものにできるに違いないと。それで「修道士」「東欧」「隣国との関係」「異種族との関係」を組み込んでプロットを立てていったんです。その中で中心的なマクロ的テーマになっていったのが、「異種族=異教徒との関係」と「隣国との関係」なんです。
▲見て下さいよこの密度!! インタビューはカラー4ページに渡る超ボリュームで掲載されたのだ
時代によって変わる部分があってもオッパイ星人の本質は変わらない!?
──シリーズの中で、時代の変遷やご自身のお考えの変化などによって変わった部分はありますか?
鏡:時代によって変わった部分は、『4』にチームで戦う側面が他の作品より多く取り入れられたことだと思います。ゼロ年代は「一人でサバイバルする時代」でした。10年代に入って、『進撃の巨人』に象徴されるように「チームでサバイバルする時代」に変わりました。さらに20年代に入って、「絆とともにサバイバルする時代」に変わりつつあるように感じています。そういう時代の変化は、『4』に取り込みました。自分の考えの変化によって変わったものはありません。というか、考えは変わっていません。この質問を貰ってスタッフのなつみかんさい君にも「この12年間でぼくの考えで変わったことはある?」って聞いたんですが、「ない」と。『4』の場合は宗教とか、知識量の増加によって描けるものが広がっているというのはあるけれど、本質は変わらないと。ぼく自身も同じ考えです。何も変わっていません。だいたいね、こんなアホなオッパイ星人がそう簡単に変わるわけないっつうの(笑)!!
──なるほど、ありがとうございます(笑)。そんな中、東欧をモデルにされた理由やきっかけはありますか?
鏡:東欧は美人が多いのだよ。爆乳もスイスやフランスよりずっと多いのだよ。特にポーランドやチェコは、良質な爆乳モデルを輩出しているのだよ。でも、それとはまったく関係がないのだよ(笑)。
──そういうことかと思って聞いちゃいましたよ(笑)。
鏡:東欧にした理由は2つあります。1つは、また西欧にしちゃうと、『1』や『2』ときっと似通ってしまうだろうなと感じていたこと。もう1つは、東欧にすればカトリックと正教のように宗教・信仰の違いを問題にすることができること。宗教は取り扱うのが非常に難しいテーマですが、うまく扱えば物語の厚みが増します。中学生の頃から、東欧には凄く惹かれていたんですね。どこかエキゾチックな部分と美人への憧憬みたいなものを持っていました。大学時代にブダペストへ旅行したこともあったし。ついでにこの数年、ルーマニアの通史とかハンガリーの通史を読んでいて、ある程度東欧に対して知識が増えてきていたんですね。それも東欧をモデルにするという決断を後押ししてくれたんだろうなと思います。
▲こちらはBugBug.NEWSスタートの昨年4/24に掲載された鏡裕之氏のインタビュー特集記事。これまた凄いボリュームで話題を呼び、長らく人気記事ランキングの常連となったのだ
「母乳特化」という訳ではなくあくまで神髄は巨乳フェチ
──エルフは母乳が出るという設定も凄いですよね。
鏡:今回のヒロインたちは、5人中4人が母乳が出ます。母乳は巨乳フェチの中ではマイナーな嗜好なので、ヒロインを全員母乳にすると間口を狭めてしまう危険性というか可能性があります。本来なら5人中3人か2人を母乳にするべきだったのかもしれませんが、「修道女で母乳が出たらエロいな」「村娘で母乳が出たらエロいな」「エルフで母乳が出たらエロいな」って考えてったら、こうなってしまいました。
──なるほど(笑)。
鏡:『巨乳ファンタジー』シリーズの場合、母乳は母性の象徴であると同時に絶頂の象徴です。母性の最たるもの、それは母乳です。古代エジプトの場合には女神イシスの母乳は王権の象徴で、よくファラオが女神イシスの母乳を飲んでいる絵が描かれていますが、男性向けポルノの世界では、母乳は母性の象徴です。男性を優しく包み込んでくれる母性、男性を慈しんでくれる母性、その象徴です。リアルの話をすると母乳は決して美味しいものではなく、微妙に薄味のドリンクなんですが、リアルと性的妄想の世界は違います。性的妄想のベースには部分的にリアルがありますが、性的妄想の世界、すなわちポルノの世界はリアルの世界を再現するものではありません。ポルノがもしリアルの世界を描くものなら、処女は初めてのオッパイ愛撫ではくすぐったがって感じてくれないし、初セックスでは絶頂に達しません。絶頂の時に「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」って長く叫ぶこともしません。リアルの絶頂は理性の機能を諸々停止させるので、リアルの絶頂では女は無言になるんです。「だめ、イク……!」って言った後に2秒ほど無言になっていきなり身体が痙攣、絶頂に達する。でも、静止画がベースの商業エロゲーの世界でリアルをやったら、「絶頂に達した」という「絶頂感」をお客さんが味わえない。だから、性的妄想として「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」とか「イクぅぅぅぅぅっ!!」っていう絶叫をシグナルとしてつけるんです。
──そこはrepresentationを捨てる部分だと。
鏡:母性は、凌辱ものでは復讐すべき母親的存在、女性の代表的存在のような部分があります。しかし、和姦ものでは、母性は巨乳や爆乳と同じく、傷ついた男性性を優しく受け止めて癒してくれる、そして心の栄養を与えてくれる存在です。『巨乳ファンタジー』シリーズも然りです。ただ、母乳の象徴性はそれだけではない。男性向けポルノでは、射乳というのがあります。ヒロインが絶頂と同時に母乳を噴射するというものです。リアルで言うとありえないんですが、これも男の性的妄想なんです。性の世界には男女同じという対称性の世界と、男女で違うよねっていう非対称性の世界があって、絶頂は非対称性の世界なんです。男性の絶頂にはドーパミンが伴うけど、女性の絶頂にはセロトニンが伴います。だから、男女の絶頂感覚は違ったものになります。そして女が女の絶頂からしか男の絶頂、つまり射精を想像することができないように、男も射精からしか女の絶頂を想像することができません。射乳というのは、男の絶頂=射精から演繹された女の絶頂なんです。100%フィクショナルなものなんですが、内部感覚でわかりづらい女の絶頂をわかりやすい視覚的な形で表現したものが、射乳なんです。まさに男の性的妄想の産物なんです。ザ・ポルノの1つですよね。
──なるほど。深い母乳哲学が。
鏡:母乳について熱く語っちゃうと、「え? 今回は母乳特化なの?」って思っちゃうかもしれませんが、特化してつくったわけではありません。『巨乳ファンタジー』シリーズの神髄は巨乳フェチです。巨乳フェチは変わらないんだけど、母乳が出るヒロインが増えたよ、その分エロくなったよ、という感じです。今回、母乳ヒロインが増えてしまったのはエロさを追求した結果ですが、新型コロナの時代で社会不安が昂まり、母性に甘えたい、母性に受け止められたいというニーズが時代的に高まっているに違いないという自分の感覚が、そうさせたのかもしれません。『4』のエッチシーンは、エッチシーンまでのヒロインの感情を細かく読み取った上で始まっているので、感情的にも凄くスムーズで、エロさを感じていただけると思います。
▲公式HPには母乳が噴き出す新ヒロインのビジュアルも♥ 重力を感じさせる巨乳描写は圧巻の一言
今作の巨乳ヒロインにも実在のオッパイモデルが!!
──ちなみに、今作もヒロインの巨乳はモデルがいるのでしょうか?
鏡:『巨乳ファンタジー』シリーズでも、そして『揉ませてよオレの正義』でも『高1ですが異世界で城主はじめました』でも、巨乳ヒロインには必ずオッパイのモデルがいます。リーゼルは、ヌーティストビーチで神乳すぎる10代のヨーロッパ人女性とロケット乳のラテン女性。イシュトヴィアは、ダニー・アッシュとあるWEB動画の金髪女性、そしてMyla Angel。ベロニカは、ヌーディストビーチの、ある神乳すぎる10代ヨーロッパ女性。グネヴィアは、puffyニップルのあるロケット乳の黒人女性。セレスティアは、CASSIOPEAというモデル。
──読者もいまググってると思います。
鏡:オッパイのモデルを出すためには、毎日乳画像を見て素敵なオッパイ映像をストックすることが必要&重要なのです。作家の底力の半分は、ストックからできあがっています。ストックがない書き手は、作家として厚みを出せません。脱線しますが、お客さんに面白いと思ってほしいという気持ちがあるかどうかと、映像のストックや知識のストックが豊富にあるかどうかは、ラノベ作家になれるかどうかの分水嶺にもなります。全体的な、平均的な話になりますが、ラノベを書いていらっしゃる方は、そうでない方に比べて知識量が豊富だなという印象があります。
──なるほど。またキャラデザのお話の方でもかなり手応えを感じられているようでしたが、衣装などは鏡さんの方でも色々とアイデアを出されているのでしょうか?
鏡:基本的には原画家さんにお任せです。ただ、今回はリーゼルとイシュトヴィア、ベロニカとセレスティアについては衣装の参考資料をお送りしています。女商人、特に女大商人というのが、ネットで参考画像を調べてもほんとないんですね。商人自体が非常に少ない。それを「原画家さん、自力で探して」と言うのはあまりにも酷です。絶対苦労されるはずなので、ぼくの方で参考になりそうなものを探してお送りしました。あと、水着に関しては作品を問わず、ぼくの方から参考資料をお送りするようにしています。水着はバリエーションがあまりにも豊富なので、「水着」と指定するのは正直乱暴なのです。ありがとうございます。続いて今回の5周年パッケージの見どころについてお伺いしたいのですが。
▲インタビュー中にはシリーズ過去作を紹介するカコミも掲載。ここではまとめて紹介するのでおさらいしてね
シリーズの今後の野望は一般向けアニメ化!?
──初代から12年間書き続ける間に、おっぱいの好みなどに変化はありますか?
鏡:変化などあろうはずがない!! 好みのオッパイの形はメンタリティと関わっているが、おれは三角形であろうとお碗形であろうと半球形であろうと牛角形であろうと山羊形であろうと洋梨形であろうと、その形の中で一番いいオッパイが好きなのだ!!
──大変失礼致しました。では最近ハマっているものや影響を受けたものはありますか?
鏡:天上天下唯我独尊。意訳。時間がなくて影響を受けている暇がない。日々の時間は、衣装資料、背景資料、巨乳資料をテレビ番組やネットから探し集めること、そして今参考資料として必要な専門書、1年後に必要な専門書、5年10年後に必要な書籍を読むことで、精一杯!! エロ漫画と専門書を合わせて年間500冊読むので限界!! 大好きなサッカーだってダイジェストで見てるのに、アルペン世界選手権だって早送りで見てるのに、物語で影響を受ける暇など、ない!! そもそもばりばり政治劇をやっている作品が少ないから、影響を与えてくれる作品がほんとにない!! あ、でも、フェルナン・ブローデルの『地中海』は面白かったな。専門書だけど。作品に全然影響は及んでないけど。
──ありがとうございます。今後「外伝」的な展開なども想定をされているのでしょうか?
鏡:巨乳ファンタジーシリーズで言う「外伝」は「続編」のことですが、現在企画中です。今度は暗殺者が主人公です。これは嘘。
──シリーズにおける今後の野望はありますか?
鏡:一般向けアニメ化(笑)!! お茶の間にパイズリシーンをお届けするぞぅ♪
▲公式HPには主人公・アストルの紹介も。13世紀の東方教会をイメージした舞台設定や時代考証の緻密さにも注目だ
誌面でに『巨乳ファンタジー』ファン必読の内容がまだまだミッチリ超満載!!
インタビューは鏡裕之氏がとにかく凄いボリュームで語ってくれたので、今回抜粋した以外にも、舞台設定や各ヒロインの魅力やキャラクターデザインについて等々、『巨乳ファンタジー』ファン必読の内容がギッシリ!! 絶賛発売中のBugBug4月号をGETして、隅々までジックリ読み込んで欲しい。
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パッケージ版:9680円(税込)、DL版(DLカード版含む):8800円(税込)
ボイス:あり、アニメ:なし
原画:Q-Gaku、深泥正、只野あきら
シナリオ:鏡裕之