MOONSTONEブランド10年ぶりとなる作品はシリアスなサスペンス・ホラー!!
MOONSTONE Cherryブランドや低価格帯をメインとするArgonautsブランドで人気作を多数リリーしているMOONSTONE。だが、MOONSTONEブランドとしての作品はしばらく登場していなかった。そんなMOONSTONEブランドが10年振りとなる新作『ストレイ・シープと死者の声』を発表した。
BugBug5月号では『Vol.1』と『Vol.2』の2部構成となっている本作について、シナリオを手掛ける呉氏にロングインタビュー!! ここではその内容の一部を特別にお見せしよう。
▲ここしばらくは企画・原案をメインに活動している呉氏だが、MOONSTONE設立時はシナリオも手掛けていた。本作は久しぶりのシナリオ担当作品となる
そろそろシリアスな作品を作りたくなり
MOONSTONEで10年ぶりの新作を発表
──『ストレイ・シープと死者の声』はMOONSTONEとして、そして呉さんがシナリオを担当する10年ぶりの新作になります。ずいぶん間が空きましたね(笑)。
呉:そうですね(笑)。まあMOONSTONEとして内部のメンバーが大きく変わったということではないので、自分としては大きく変わったわけではないんです。MOONSTONE CherryやArgonautsのラインは動かしていましたしね。そんな中で明るい作品を作ることが多かったので、「そろそろシリアスな作品を作ろうかな」という感じなんですよね。
──呉さんはMOONSTONE CherryやArgonautsでも企画・原案でクレジットされていますが、これも『サクラノモリ†ドリーマーズ』や『仄暗き時の果てより』とシリアスな作品が続いたから、明るいエッチな作品を作ろうかなって感じだったということですか?
呉:そうですね。実際、『サクラノモリ†ドリーマーズ』を作った時には「シリアスな作品はしばらく作らなくていいかな」って気分ではありました(笑)。
──呉さんといえばMOONSTONE設立からしばらくは重めのシナリオを書かれている印象がありました。その頃、「ミステリー系が好きで、今後はそういう作品を書いていきたい」ということも言われていましたよね。
呉:MOONSTONEを立ち上げた頃は確かにそうだったですね。ミステリー小説などもよく読んでいました。でも、あれから20年以上ですからね。最近はあまりミステリーを読まなくなってしまいました(笑)。でも最近でもミステリー系の映画は見ますし、決して嫌いではないですからね。「機会があればもう一度」とは思っていました。
──とはいえ10年ぶりのサスペンスホラー作品です。近年のファンからするとMOONSTONE Cherryのキャラ萌えやイチャラブ作品のイメージが強いと思います。そんな中でこうした作風のタイトルを出していくにあたっては、何かお考えがあったんですか?
呉:「次はシリアスな作品を作ろう」と考えていた…それだけですね。ユーザーがとか市場がとかは、本当に考えていませんでした。
▲近年では珍しい、赤と黒が映えるホラーテイストのグラフィックが雰囲気を盛り上げる!!
物語構成と販売価格を考えての2部構成
迷いを持った人物を引き寄せる街を舞台に
──本作は2部構成になっていますが、これはどういう分け方なのでしょう。
呉:『Vol.1』と『Vol.2』で異なるお話になっているんです。前半は異能力者である主人公の探偵がシンジュクを舞台に活動する話で、後半はその主人公の過去を掘り下げていくエピソードなんですね。そういう構成であれば1本にまとめるのではなく、前後編に分けた方が分かりやすいだろうということで、今作では2部構成という形をとりました。
──なるほど。
呉:それと値段設定ですね。2本まとめるとパッケージ版で税込み1万円とちょっとと通常のフルプライスと変わらないのですが、ミドルプライス2本に分割した方が買いやすいのかなと思いまして。
──Argonautsブランドでは『空の少女』や『夏への方舟』など3部作作品を作り続けてファンの評価も高いですよね。そのあたりも意識されましたか?
呉:そうですね。Argonautsで結果を出せていたことで『ストレイ・シープと死者の声』も分割しても受け入れてもらえるし、物語も分かりやすくなるということは考えました。『夏への方舟』などは3部作にすることでああいう物語構成に出来たというのもありますよね。今回は前半と後半で物語の主題が変わるので、この方法がマッチしていると思います。
──その『Vol.1』の方ですが、こちらはどのようなストーリーになってくるのでしょう。
呉:殺人鬼やクリーチャーが夜な夜な跋扈するシンジュクを舞台に、主人公が異能力を使ってそれらの事件を解決していく──というところですかね。
──舞台の表記が“シンジュク”とカタカナになっていますね。
呉:まあ、これは“新宿”と表記しちゃうと色々なところで差しさわりがあるかなと思ってカタカナにしたんですけど、そのことによって非現実感がより高まっているというのはありますよね。
──これまで呉さんが書かれてきた『サクラノモリ†ドリーマーズ』や『仄暗き時の果てより』との差別化などはいかがですか?
呉:分かりやすいところで言えば、やはり舞台ですね。『サクラノモリ†ドリーマーズ』は学園もので『仄暗き時の果てより』は田舎の離島。今作ではシンジュクという都市ということで、それぞれの舞台だからこその物語を描いています。
▲呉氏がシナリオを担当したMOONSTONEのサスペンスホラー『サクラノモリ†ドリーマーズ』『仄暗き時の果てより』『サクラノモリ†ドリーマーズ2』はどの作品も好評であったが、そこでしばらくこの系譜の新作は止まっていた
キャラグラフィックの注目は肌色のトーン
公式HPのキャラ紹介絵は描き下ろしを用意
──『ストレイ・シープと死者の声』のキャラについてお伺いしていきます。今回のキャラデザインと原画はやまかぜ嵐さんですが、キャラデザインについて、呉さんから注文されたことなどはありましたか?
呉:キャラデザインの方向性については特にありません。グラフィック面になるんですが、若干肌の色を変えてほしいとはお願いしましたね。
──それはどういう点なのでしょう。
呉:肌色の表現については好みがあるので良し悪しを言うわけではありませんが、これまでは比較的黄色味が強めの肌の色でした。ですが今作では瑠衣などは人外のキャラなんですね。それを意識して、これまでより肌の色を白っぽくお願いしました。それが『ストレイ・シープと死者の声』のキャラグラフィックでの一番の違いだと思います。
──キャラデザインについては、どのように進められるのですか?
呉:うちの場合は私の方から細かいキャラデザイン案を提案して、原画家の方で絵に起こしてもらう形が多いですね。
──ではその辺りを踏まえて、キャラの紹介をお願いします。まずは主人公の春留川仁です。
呉:異能力を持っている探偵です。元は警察官になろうとしていたのですが、今現在は探偵になっていて、自分でもなぜ探偵になったのか覚えていません。自分自身のことが分からなくて、迷いの中にいる主人公ですね。その部分を『Vol.2』で掘り下げていくことになります。
──続いてはメインヒロインの一人・アズラィール。安曇瑠衣という名前でも紹介されています。
呉:こちらは同一人物で、物語の流れで人間として生活することになるので人間風の名前を付けた、ということなんです。アズラィールは普通の人間には見えない存在なのですが、仁はその異能力で見えてしまうんです。で、彼の命を救った結果、人間として受肉してしまい、以降探偵助手として居候しているんです。
──キャラデザイン的なポイントはいかがですか?
呉:彼女はマントを着用していて、その裏地が宇宙のような模様に見えるんですが、実はそこには空間が広がっているんです。これは色々とポイントになっていますね。
▲アズラィールは受肉して人間として生活することになり、安曇瑠衣と名乗ることになった
枚数充実のホラーCGは原画家二人体制で制作
販促は体験版中心で2作目は9月を予定
──ホラーシーンの表現なのですが、今回は恐怖スチルにiculaさんと書記官鳥ジュエルさんがクレジットされていますね。
呉:このお二人にはホラーCGだけをお願いしているんですが、枚数が結構多いんですよ。ホラーCGというのは光の加減が重要になってくるので、今作でもライティングには細かく意識していただいています。
──iculaさんは『サクラノモリ†ドリーマーズ2』にも参加されていますよね。
呉:はい。その時も素晴らしいお仕事をしていただけたので、今回もお願いしました。
──書記官鳥ジュエルさんはどういった方なのでしょう。
呉:こちらは初めてお仕事をさせていただいたんですが、そもそも美少女ゲームでお仕事をされている方ではないんです。今回ホラーCGの枚数が多いので、一人では無理だとは思っていたんです。もう一人どなたかにお願いしたいなとネット検索していた時にヒットした方で、打診したら引き受けていただけました。
──作品全体として、グラフィック面で意識した点を改めてお聞かせください。
呉:先ほどもお話ししましたが、特にライティングです。ここは特に意識して描いていただきました。例えば公式HPで紹介している中段左のCG。発光している刀を光源にしていますが、これはこちらからお願いしました。敢えて光源を刀身にすることで、普通の状況ではないことを印象づけることができます。
──ホラー系のCGも光源がより恐怖心をあおってきますね。
呉:例えばiculaさんにお願いした後部座席にクリーチャーがいるCGですが、普通であればこういう風に光は当たりませんよね。でも敢えてクリーチャーを浮き上がらせることで、怖さのインパクトが強くなるんです。
▲サスペンスホラー作品の雰囲気において重要なグラフィックのために、ホラーCG専用で2人にお仕事を依頼するこだわりようだ
MOONSTONEではシリアスな作品作りを
新作制作中のMOONSTONE Cherryは続報期待
──今後のMOONSTONEについてもお伺いしたいのですが、ブランドとしてはホラー系作品を作られていくのでしょうか。
呉:MOONSTONEでのゲームリリースは、今後も数は多くないと思います。僕が作りたいなと思った時に出すくらいですね。出すとしたらサスペンス・ホラー系というか、シリアスな作品になると思います。他のジャンルであれば、MOONSTONE CherryやArgonautsなど、作品に相応しいブランドから出すことになるでしょう。
──ここ数年、ホラーはともかくミステリーやサスペンス系の作品が増えてきているように思われます。そのあたりはどのようにご覧になられていますか?
呉:それについては、そこまで調べて出しているわけじゃないんですよ。周りは気にせず、自分の作りたいものを作っただけで。だからそれについてはお答えできません。
──では体験版公開までにBugBug読者の期待を高めるべく、改めて『ストレイ・シープと死者の声』のセールスポイントをお願いします。
呉:セールスポイントですか…ホラーっぽい作品が好きなユーザーさんには刺さる作品だと思います。CG枚数はかなり多いので、ボリューム面でも満足いただけると思います。次々と絵が出てくるので、飽きさせない作品になっています。さらに『Vol.1』と『Vol.2』でガラリと展開が変わりますので、ぜひ両方を楽しんでほしいと思います。
──他ブランドの展開などもお話出来るところがあれば、ぜひお願いします。
呉:MOONSTONE Cherryは現在新作を制作中です。年内発売を予定しておりますので、情報をお待ちください。
──期待しております。では最後に、BugBug読者へメッセージをお願いします。
呉:『ストレイ・シープと死者の声』はMOONSTONEの新作ということでずいぶん久しぶりになってしまったんですが、まだまだ元気にやっていますので発売を楽しみにしていただければと思います。
▲『Vol.1』では瑠衣(アズラィール)との交流がメインだが、『Vol.2』は過去の物語とそこで出会うヒロインたちとの交流が描かれるぞ
BugBug5月号のカラー4ページに詰め込まれたインタビュー全文にはここにない情報も!!
呉氏が市場の動向や最近の流行ではなく「周りは気にせず、自分の作りたいものを作っただけ」ということで期待の高まる本作。作品の舞台、『Vol.1』と『Vol.2』でがらりと変わる物語の内容、そして瑠衣のほかにもいる重要なヒロイン、キャラクターたちについてもインタビューでは語ってもらっているので、6月の発売が待てない人はBugBug5月号本誌で全文を読んでみよう!!
▲呉氏がシナリオを担当したホラー美少女ゲームは今も人気が高い。本作をきっかけに興味を持った人はプレイしてみよう
ストレイ・シープと死者の声 Vol.1
MOONSTONE
2026年6月26日発売予定
AVG、DVD/DL、18禁、Win10/11
パッケージ版:5,170 円(税込)
DL版:4,700 円(税込)
ボイス:あり、アニメ:なし
原画:やまかぜ嵐
シナリオ:呉
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