『まいてつ Last Run!!』についてシナリオ・進行豹氏&原画家・cura氏が語り尽くした12ページに及ぶロングインタビューのダイジェスト!!
『まいてつ Last Run!!』のビジュアルファンブック(VFB)がゲーム発売と同日、ソフマップ限定の有償特典として登場。この中では、本作の企画・シナリオを手掛けた進行豹氏と原画を担当したcura氏に、『まいてつ』と『まいてつ Last Run!!』についてロングインタビューを敢行しているのだ。ゲーム開発黎明期の話に始まり、ストーリーやキャラクターメイキングについての話、さらには物語の舞台となった熊本県人吉市との交流や、最近放送が始まったテレビアニメ『レヱル・ロマネスク』のことまで直撃。インタビュー時間4時間、12ページに及ぶ記事の一部をチラ見せするぞ!!
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『まいてつ』開発初期を振り返り…
──ここからは『まいてつ』の歴史を簡単に振り返れればと思います。まず開発初期のお話からお聞きしたいのですが、『まいてつ』はどのような道をたどって生まれたのでしょう?
進行豹:いちばん最初は、tOさん、curaさん、僕の3人での打ち合わせですかね。実は『ものべの』が決まる前に企画案を求められまして、その時にはもう「鉄道ものをやりたい!」とは言っていたんです。でも「鉄道モノって背景がすごく多くなりそうだけど、どのくらいあれば大丈夫 ?」っ て聞かれて「100枚くらいですかね」って 答えたら、絶対無理なのでやめようって話になって。で、『ものべの』っていうひとつの村を舞台にした話の企画を立てることになったんですよ。
──そうだったんですね。
進行豹:はい。まぁ『ものべの』も最終的には滅茶苦茶な背景枚数になったんですけどね(笑)。それで『ものべの』『ものべの -happy end-』がおかげさまでご好評いただいて、次も僕に企画を立ててほしいと言われて。鉄道モノでも OK とのことだったので「やれるんだったらやります、わー い!」っていうのが、いちばん最初ですかね。
──その鉄道モノにゴーサインが出た背景には何か変化があったんですか?
進行豹:お金ができたからじゃないですか?
一同:(笑)。
▲cura氏の衝撃カミングアウトから始まったインタビュー。本当に包み隠さず話しているのが伝わってくる
グランドルートのリライトは、今までの集大成
──ここから『まいてつ Last Run!!』のお話を伺えればと。今回のシナリオはだいぶ加筆修正されたとのことですが、どこにポイントを置いて手を加えられたんですか?
進行豹:これの前に『まいてつ -pure station-』を出してますが、そのときに設定の弱い部分とか矛盾のある部分とか直したい部分はあらかた直してあるので。「LR」に関して直した部分は、ほぼグランドの部分ですね。『まいてつ』は双鉄とルートヒロインが一緒に成長していく物語だけど、グランドはすべてのヒロインたちが双鉄を成長させてくれる物語になっています。その大筋は『まいてつ』無印と変わっていないですが、双鉄の成長を丁寧に、ヒロインの魅力と一緒に描くということが一点。それから、双鉄の成長がとてもいいかたちで、誰からも祝福されるかたちで終着駅を迎えられるように。この2点が、いちばん気を付けたところです。
──描いていて苦労したシーンとかありますか?
進行豹:グランドルートのリライトは、今までに書いたことの集大成としての大団円なので悩むことはなかったです。そこで悩んでいたら、どこかが上手くいっていないということなので。
──今回は書けなかったけれど、今後機会があったら書いてみたい内容はありますか?
進行豹:これはずっと言っていることですが、『まいてつ北海道』は書きたいですね。北海道に幾春別っていうめちゃめちゃ美しい名前の駅があるんですけど、そこをイメージモデルにした物語を書いてみたいです。鉱山輸送炭鉱輸送、そして滅びゆく旅客鉄道みたいなところを、なんとか復興させるみたいな話にして。
▲グランドルートは書くのに悩まなかったらしい。悩んだシーンについてはVFBを読んで確認を!!
ハチロク、れいな、ニイロクは同じ法則で作られている
──ここからは、ヒロインについてお聞きします。まず、ハチロクを絵にしたときに重要視した部分を教えてください。
cura:ハチロクは「貴婦人」がテーマだったんですが、それより前にレイルロオドという枠組みのキャラのテンプレートを作りたかったんですよね。なので、ハチロクでそれを作ってしまおうと。『まいてつ』無印にレイルロオドはハチロクとれいな、ニイロクしかいないんですけど、実は3人とも同じような法則で作られているんです。
──法則といいますと…?
cura:モデルとなった機体があるじゃないですか、8620だとかキハ07とか。それをどこから見たらキャラクターのどの部分に当てはまるかは、けっこう同じパターンなんですよ。
進行豹:ほぉ!
──具体的には、どういうことなんでしょう?
cura:例えばですけど、レイルロオドがバストアップになったときの姿は、SLとか汽車とかを真正面から見たときの雰囲気にいちばん近いんです。で、スカートとかズボンっていう腰回りは、横から見たときの汽車に近いんです。あと足は普通に汽車の駆動部ですね、ぐるぐる回っているところをもとにしたり。それ以外だと、瞳の色とか胸元のブローチの色は前照灯の灯りの色から引っ張ってきてます。そうやってテンプレートに落とし込める部分を上手いこと決めるのがいちばん大変でした、ハチロクを描いていたときは特に。
▲ハチロクの制服と蒸気機関車の顔を見比べて共通点を探してみよう!!
いつの間にかTVアニメ『レヱル・ロマネスク』のシリーズ構成に!?
──テレビアニメ『レヱル・ロマネスク』の放送も始まっています。この作品にはどのくらい関わられたのですか?
進行豹:最初、僕は何もやらなくていいみたいな話を聞いていたんです。「設定の確認くらいだよ」って。でもプロットを立てることになって、プロットを立てたらアニメのシナリオライターさんが書いてくださったシナリオもチェックするようになって、収録にも立ち会うことになって。原案ってこんなにたくさん仕事するものなのかな …って思いながら収録スタジオに行ったら、台本に“シリーズ構成”って書いてあっ て「あれー ?」ってなりました(笑)。
cura:おめでとうございます(笑)。
進行豹:ありがとうございます(笑)。
──シリーズ構成はすごいですね。
進行豹:ビックリしました、本当に。一言も聞いていなかったので「…はい?」ってなりました(笑)。でもやっぱり嬉しいし、光栄なことだと思います。逆に言うと、ものすごく原作を大事に作っていただいているアニメだなと思うんです。世界観とか設定とかも含めてすごく大事に。
──最初の話からは想像できないくらい、 すごい深く関わられたんですね。
進行豹:アニメのスタッフに鉄道のことが分かる人がいないので、そこを僕が全部チェックしなくちゃいけないって形になったんだと思います。なので、思ったよりめちゃくちゃ仕事しています。
──そのようですね(笑)。
進行豹:「『レヱル・ロマネスク』は『まい てつ』と別物」みたいに仰っているプレイヤーさんをツイッターとかで見かけるんですけど、全然そんなことなくて。『まいてつ』と『レヱル・ロマネスク』は地続きですので、安心していただければ。
▲アニメは絶賛放送中!! 5分アニメながら面白いと話題になっている
BugBug完全監修だから出来た12人の歌姫が一堂に集った超豪華座談会も必読!!
本作をさらに魅力的なものにする楽曲を担当した歌姫12人が参加した座談会「12Stars歌姫座談会」にも注目だ。参加メンバー(敬称略)は、AiRI、Ayumi.、櫻川めぐ、Daisy×Daisy、Duca、中恵光城、Faylan、松下、美郷あき、米倉千尋、rino(CooRie)、riya(eufonius)。自分が歌った曲のポイントを自ら紹介したり、一堂に会したことで曲の意外な共通点が明らかになったり、ライブイベントの裏話を披露したりして、座談会は大盛り上がり♪ 歌姫たちから溢れる“まいてつ愛”を12ページに渡ってお届けしているので、ぜひご覧あれ!!
▲今回の座談会には参加できなかった歌姫の話も出てくるぞ
紹介したインタビューは全体のほんの一部!! 続きが気になった人はソフマップで予約&購入を急げ!!
ここで紹介した以外にも、進行豹氏とcura氏には本作についてたっぷりとお話いただいている。ヒロインメイキング秘話やリライトしたグランドルートと新ルートに込められた狙い、モデルとなった熊本県人吉市との関係、次回作や続編に対しての構想など、この機会を逃すと今後目にすることはできないエピソードばかり。本当にいろいろなテーマについて率直にお話しいただいているぞ。ゲームをプレイした後に読むと感動や余韻もさらに倍増なので、是非ソフマップで予約&購入を!!
【OPムービー】ロオド・ラスト【中恵 光城】
まいてつ Last Run!!
Lose
2020年10月30日発売
AVG、DVD、18禁、Win8/10
御一夜鉄道完乗ガイドブック+本編セット:15,510円/御一夜鉄道完乗ガイドブック+ソフマップLIMITED EDITION版:21,890円
ボイス:あり、アニメ:あり
原画:cura
シナリオ:進行豹