
様々な事情で中止していた『B.G.M.Live!!2024』が復活★ ここまでの経緯をデビュー20周年を迎えたAyumi.さんに直撃!!
美少女ゲームソング特化のライブイベント『B.G.M.Live!!』。2018年に開催されて依頼、様々な事情でお休みとなっていたこのイベントが6年ぶりに帰って来る!!
BugBug11月号では、11月30日に開催される『B.G.M.Live!!2024』を主催するAyumi.さんにこれまでの経緯、そしてデビュー20周年を迎えた今についてインタビュー!!
出演アーティストからのコメントも併せて、ここでその一部をお見せしよう♪
▲芸能界を経由して美少女ゲーム歌手になり、さらにイベント企画運営やコラムニスト、社長業まで兼任するとても多彩なAymi.さんに直撃!!
新人の活躍する場が少なかった10年前
──今回は久々のB.G.M.Live!!開催と、Ayumi.さんのデビュー20周年についてお話を伺っていきたいと思います。まずはB.G.M.Live!!ですが、6年ぶりの開催となります。最近の美少女ゲームファンにとっては「伝説のライブ」の可能性もあります。そんなB.G.M.Live!!とは、そもそもどういうイベントなのか、お聞かせください。
Ayumi.:B.G.M.Live!!は、「「PCゲームアーティスト」が主導の「PCゲームユーザー」と作る「PCゲーム業界の未来」のためのライブ」がコンセプト。そもそも立ち上げた時—2011年当時、美少女ゲームシンガー界隈ってちょっと歪んでいたんですよ。私はデビュー7年目。キャリアは中堅だけど、後に続く歌手もなかなか出てこず、立ち位置はずっと「新人」だったんです。私は芸能を経て美少女ゲーム歌手になったので、この歪みがものすごく不健全に感じました。
──確かにデビュー7年目なのに後続がなかなか出てこない状況はちょっと厳しいですよね。
Ayumi.:それはなぜか?と考えたら、人前に出る舞台が全くなかったんですよね。私はキャラフェスやDreamPartyのステージに憧れてこの業界を目指したんですが、すでにキャラフェスはなく、DreamPartyも終わるという噂がまことしやかに流れていた頃でした。まだメーカー主催のライブ企画はほとんどなく、美少女ゲーム歌手を目指す人が「あそこに立ちたい!!」ってテンションの上がる舞台がなくなっていた。そこで「これはよくない!! 作るべきだ!!」と思ったんですよ。
──確かに新人が美少女ゲーム歌手を目指しにくい状況だったかもしれません。
Ayumi.:その時期、10年くらい人気歌手の顔ぶれが変わっていないんです。KOTOKOさんであり、佐藤ひろ美さんでありyozuca*さんでありって感じで。そうなると美少女ゲームライブを企画しても同じ歌手ばかりで回すことになってしまってマンネリ化しちゃう。やっぱり新人歌手がもっと必要だって思ったんです。
▲『B.G.M.Live!!2024』は2024年11月30日(土)、赤羽ReNY alphaにて開催。チケットはこちらから購入可能
大先輩からの一言で自らイベントの主催に
──言われてみれば当時の美少女ゲームソングは、人気の10人くらいの歌手で回しているって印象もありました。
Ayumi.:もちろん私と同時期にデビューした同期も20組くらいはいました。でも、私が初めて美少女ゲームソングを歌った2006年って、美少女ゲームがピークを越えて、ここから下がっていく時期なんです。だからメーカーさんも「せっかく主題歌を作るなら安定した人気のある歌手にお願いしたい」って、新人を起用しづらい状況になってしまった。それで2011年までの5年間で、同期のほとんどが消えてしまったんです。
──確かにそういう状況で、さらなる新人を発掘しようという流れにはなりにくいですね。
Ayumi.:私は雑誌のコラム連載や「電脳妄想開発室」って仕事があったので頑張れましたが、それでも同期が一人消え二人消えとなる中でものすごく不安になって、「これは何か風を起こさなければならない!!」と思ったのが最初でした。
──でも当時はほぼ「新人」だったわけですよね。その立場で業界全体を支える何かを仕掛けるのは大変だったんじゃないですか?
Ayumi.:なので最初は佐藤ひろ美さんに話を持っていったんです。そしたら「あなたがやりなさい」って。ひろ美姐さんにそんな風に言われたらやるしかないですよねえ(笑)。
──「やるしかない!!」で作ったのがB.G.M.Live!!の前身であるP.C.M.Live!!だったわけですね。
Ayumi.:なので「繋ぐ未来」というのが一番やりたかったですね。新人歌手が増える、そのことで何かが動く。それが美少女ゲームの未来に繋がってほしい!! という気持ちでした。
▲新人が歌う機会が少なく育ちにくい。そんな状態を憂えたAyumi.さんがメーカーの枠を超えて美少女ゲームシンガーたちの未来のために『P.C.M Live!』を2011年に立ち上げた
デビュー20周年と恩返しの10年目
その集大成としてB.G.M.Live!!再開!!
──それにしても6年ぶりの開催です。色々難しい時期だったと思いますが、ずいぶん空きましたね。
Ayumi.:最初のネックは東京オリンピックでした。2020年の開催に向けてオタク産業に対して色々圧がかかっていたじゃないですか。その時期にB.G.M.Live!!を大々的に開催して、美少女ゲーム業界を攻撃する口実を増やしたくなかったんです。オリンピック直前に渋谷のど真ん中に1000人も美少女ゲームファンを集めたら、業界各所に迷惑をかけることになるな、と。それでオリンピックが終わるまでは大人しくしていようと思ったんです。
──そうしたら新型コロナウィルスがやってきて。
Ayumi.:そう!! 実は2021年にも開催するつもりで会場も押さえていました。でもコロナ禍でキャンセル—2021年は私が制作する予定のイベントが13中止になったんです。
──でもコロナ禍がひと段落して2022年くらいはライブが開催されるようになりました。そこから2年は準備に時間がかかったんですか?
Ayumi.:これもコロナの関係ですね。早い段階で開催を決めて、また中止となったらこっちの体力が持たない。なので「これなら大丈夫」と判断するのに時間がかかってしまいました。
──ああ、資金面での影響は大きかったんですね。
Ayumi.:ポジティブな理由もありますよ。今年は私のデビュー20周年。「10年目は自分のやりたいことをやろう!!」ということで川崎クラブチッタを会場にして、自分の大好きな人をゲストに招いてライブを開催しました。そして11年目からの10年は「恩返しの10年」と言うことを考えて活動してきた中で、「20周年記念企画もやはり恩返しだろう」と。そこで一番望まれていることは何かと考えたら、やはりB.G.M.Live!!だったんです。
▲ライブ名を『B.G.M Live!!』に変更後も人気イベントとしてどんどん規模は大きくなったが、オリンピックや新型コロナの影響で6年もの間中止することに…
ライブ理念を体現してくれた夢乃ゆきさん
──出演者—攻略ヒロインはAiRIさん、Astilbe x arendsii、佐咲紗花さん、霜月はるかさん、M.A.R.Y. 4TUNES、夢乃ゆきさんと発表されています。これはどのような選定理由だったんですか?
Ayumi.:開催を発表したとたんにオファーを出す前から「出る!!」って連絡をしてくるメンバーですね(笑)。AiRIさんなんかお会いした時に「やるよ」と伝えただけで、その場でスケジュール帳を開いて「入れといたから」って言ってました(笑)。
──いつものメンバーらしいですね。夢乃ゆきさんは攻略ヒロインとしては初めてですよね。
Ayumi.:前回は新人枠である「サブヒロイン」として出演してもらいました。夢乃さんはこの6年間で本当に活躍されまして、まさにB.G.M.Live!!で私が考えていたことを実現してくれたんです。それで、ぜひ出演してほしかったのでオファーさせていただきました。
──そして今回もサブヒロインをXで募集していますね。こちらの集まり具合はいかがですか?
Ayumi.:めっちゃくちゃ来ています。「君ら、どこにいたの?」ってくらい(笑)。でも考えてみると、こういう新人枠の歌手って、まずはED曲で起用されることが多いんです。実際、自薦も他薦も「○○という作品のEDを歌っています」というのが多かった。私もPVなどでOP曲は結構チェックしていますが、ED曲はそこまでできない。それでXアカウントを見にいくとフォロワー3桁くらいで、まだ2~3曲くらいしか歌っていない人ばかりなんです。中にはVTuberもいて、時代だなあって思いました。
──思った以上に応募が多かったんですね。
Ayumi.:ライブ経験がほとんどない人もいました。そんな応募を見て、改めて私は恵まれていたなあと思いましたよ。デビューがF&Cさんだったからイベントも多く、人前で歌う機会も沢山ありましたから。
▲これまで参加してくれた人気アーティストをはじめ、新人だった夢乃ゆきさんもこの6年で大きく成長して参加。後続となる歌姫たちの成長こそ、このライブイベントが目指していたものだ
ライブのネット配信は期間限定も無料化で
──そう言えばB.G.M.Live!!では、歌唱中にその作品のPVなどを流していますよね。あれは配信に乗せられるんですか?
Ayumi.:元々18禁シーンに関しては会場内でもNGなので編集してあるんです。なので配信に乗せても問題のないものになっています。なのでB.G.M.Live!!の雰囲気はほぼ楽しんでいただけるはずです。こういう言い方はあれですが、「にわかファン」の方に配信で見てほしいんですよ。それで美少女ゲームや美少女ゲームソングに興味を持ってもらいたいんです。
──おお、業界全体を考えているような発言ですね(笑)。
Ayumi.:偉いでしょう(笑)。それで歌を聴いたにわかファンの方が「このゲームをやってみたい」と思ったとするじゃないですか。今はFANZAがあるので、大体のゲームは買えるんですよ(笑)。例えば私が美少女ゲームソングデビュー曲を歌うのを聞いてゲームに興味を持った人がいるとして、10年前だったら2006年発売のゲームを探すのはちょっと大変でした。でも今ならFANZAで『あいかぎ2』と検索すると、すぐに出てくるし買えるんです。
──確かにそうですね…あ、あざらしそふとの『アイカギ2』も一緒に出てきましたよ(笑)。
Ayumi.:そこは両方買ってもろて(笑)。そんな風にDL販売との親和性も高くなっていると思います。FANZAさん協力してくれないかなあ(笑)。冗談はともかく、いろんな楽しみ方ができるようになったのがB.G.M.Live!!2024なんだと思います。
──ライブ参加経験が少ない人が当日参加する際の対応はいかがですか? これまでもされてきましたが。
Ayumi.:もちろん今回もレディースゾーンやまったりゾーンなど、楽しみ方に合わせてフロア分けを考えています。なので「初めてのライブ」として参加してもらっても安心して楽しんでいただけるようにはしていきます。
▲ブランドや事務所の垣根を越えてアーティストたちが集まり、一緒に盛り上がる。ファンにとっても嬉しいし、この盛り上がりに憧れて歌姫になりたいと思う新人が現れるきっかけになるかも
UNDER17の想いを勝手に引き継いだあの頃
──そんなAyumi.さんですが、最初にも言われたように、今年でデビュー20周年ですね。
Ayumi.:いえ~~~い(笑)。
──改めて20周年を振り返っていただいて、いかがですか?
Ayumi.:長かったですね。2004年に『茜色れせぷしょん』のCDを発売してからですから…やっぱり長かったなあって思います。
──デビュー当時から美少女ゲーム歌手を目指していたんですか?
Ayumi.:美少女ゲームは好きでしたし曲も聴いていましたけど、目指していたわけではないです。普通に歌手デビューする予定だったんですよ。ちょうどその頃友達からUNDER17を勧められたんですけど、キーボードの入っているバンドサウンドが新鮮だったし、歌詞のハマり方も異質で、当時あまりない音楽だった。「これなに?」って訊いたら「電波ソング」って言われて、そこから興味を惹かれたんです。で、ちょうどその頃に海外留学することになって、iPodに日本の曲を500曲くらい入れて持っていたんです。そこにUNDER17の2枚のアルバムも入れていたんですが、留学期間中、その2枚を延々とリピートですよ(笑)。それで帰国して、「CDデビューが決まったけど、どうする?」って訊かれて「電波ソング!!」って即答したから、当時のプロデューサーは困惑したでしょうね(笑)。
──そこからどのように美少女ゲームソングに辿り着いたのですか?
Ayumi.:2004年にデビューするわけですがその年にUNDER17が解散しちゃうわけですよ(笑)。その時には完全にUNDER17に狂っていたから、「私がUNDER17の電波ソング、美少女ゲームソングを継ごう」って勝手に思い込んだんです。思ったんですが、私の声質には合わなかったんですねえ(笑)。だからUNDER17が解散しなかったら、私は美少女ゲームソングを歌っていなかったかもしれません。
▲萌えソング文化を広めたUNDER17の影響を強く受けて美少女ゲームソングへの道を志したというAyumi.さん
凌辱ゲーム主題歌の歌唱で立ち位置を確立
──そこから『あいかぎ2』(F&C・FC02)のOP曲で美少女ゲームソングデビューされていますね。
Ayumi.:あの時に声をかけてくれた金杉はじめプロデューサーには今でも感謝しています。次の『ぴあ雀』と、美少女ゲームシンガーとしてのきっかけをくださった方ですから。
──ただ、その後はロック系の美少女ゲームソングがメインになっていきますよね。
Ayumi.:その流れを作ったのはエウシュリーさんだと思いますけど(笑)。その当時はロック系の美少女ゲームソングを歌っていた人も何人かいたんですけど、その中で凌辱作品も歌うとなると、少なかったんです。私自身、凌辱作品は大好きだったから、抵抗があるどころかどんとこい!!って感じ(笑)。それでルネさんとかシルキーズさんにもお世話になりました。
──それ以外のブランド作品もありますし、コンスタントに美少女ゲームソングを歌っているんですよね。
Ayumi.:それでも当時は黒パケ、凌辱系作品の楽曲を歌えるイベントなんてほとんどなかったから、「知る人ぞ知る」って感じ。それもあって自分でライブを作ろうと思ったんですけどね。そういえばエウシュリーさんから「次は学園ものの主題歌をお願いするよ」って言われて喜んでいたら、『創刻のアテリアル』だったなんてこともありました(笑)。この頃、私に可愛い歌をふってくれたのは、lightさんとフロントウイングさんくらいですよ(笑)。
──ただ、活動する中でお仕事の幅は広がっているのも事実ですよね。
Ayumi.:HOOKSOFTさんはライブのMCで「HOOKSOFTとは縁がない!!」って言ってたのを宅本うとさんが聞いていたらしくて、「この作品なら縁がありそうだ」ってお仕事をいただきました(笑)。あざらしそふとさんも縁がないと思っていたんです。「ネクストンさんから主題歌の話が来ています」って言われたから「HERENCIAかな」って思っていたら可愛い曲で、「これはどこですか?」って確認したらあざらしそふとさんで、びっくりしすぎて大きな声がでました(笑)。
▲それまで美少女ゲーム業界と接点がなかったAyumi.さんだが、思わぬ縁でF&Cからオファーが来た『あいかぎ2』のOPをきっかけに、様々な美少女ゲームソングを歌う仕事へと繋がっていった
美少女ゲームを盛り上げるためのこれから
──そんなAyumi.さんですが、今後はどのように活動をされていくお考えですか?
Ayumi.:実は私B.G.M.Live!!10周年の2021年で引退して、社長業に専念するつもりでした。ところがコロナ禍が来て、まずB.G.M.Live!!が中途半端で止まってしまった。ここから何年できなくなるか分からないけど、たぶん私が辞めたら新人が歌う場所がないという状況に逆戻りするだけだと思ったんです。で、これは再開させるまでは辞められない、と。
──せっかく作った場所を守らなければいけないですものね。
Ayumi.:それともう一つ。2020年、2021年と企画・制作する予定だったイベントやライブが軒並み中止になって、会社に莫大な被害が出た。これを何とかするためには、稼ぎ頭の私が引退するわけにはいかない。これで2021年の引退がなくなりました。
──なるほど。そんなことがあったんですね。
Ayumi.:で、コロナ禍がどれくらい続くか分からないけど、ライブができるようになっても私が忘れられていたらB.G.M.Live!!も再開できないですよね。なのでYouTube配信を始めたんです。いろんな企画をやることで成功しているんですが、そうなったらそうなったで、これも辞められない(笑)。これは困ったことになったぞ…と。ただ、ありがたいことにまだ歌の仕事も入っていますしね。
──それはますます辞められませんね。
Ayumi.:ただ、それで今回B.G.M.Live!!をやるとなった時に、結局出演者の顔ぶれが10年前から変わっていないんですよ。もちろん芸能の方で頑張っている方もいらっしゃいますが、この10年でデビューしたけど辞めてしまった人もいる。出演者の中の私の立ち位置も戻ってしまった感じ。ここからまた頑張って若いゲーム歌手が歌う場所を作っていかなければって感じですね。これは歌手活動としての目標ではないんですけど。
▲多くのアーティストが集結した『B.G.M.Live!!』の再開。それは、これからの未来を担う若いアーティストのための場所を作っていくためでもある
音楽が繋ぐファンとの絆、そして未来へと続く絆──Ayumi.さんの熱い気持ちがここに!!
『B.G.M.Live!!』の誕生した経緯、その目指すものなど、実に興味深いAyumi.さんのお話。実力がありながら機会に恵まれない若いシンガーたちに、ステージに立つ経験をつんで成長を積み後継者になってもらいたいという活動は、美少女ゲーム業界の未来のためにも大切なことだとAyumi.さんのお話から伝わってくる。
6年ぶりに開催される『B.G.M.Live!!2024』はファンにとってのお祭りであり、同時にアーティストを目指す人たちにやる気を湧かせるイベントになりそう!!
こちらのインタビュー全文はBugBug11月号にてカラー6ページで掲載。ぜひ全文を読んでAyumi.さんの熱意を感じ取って欲しい。
▲写真は過去の『B.G.M.Live!!』より。今回あらたに登場するサブヒロイン(新たなアーティスト)たちの情報などは公式Xでも発信されているのでそちらも要チェックだ















