原画のK子氏描き下ろし表紙イラスト連動・3回連続の大特集!! 第2回はヒロインの魅力に迫る【キャラクター編】
HOOKSOFT最新作『シークレットラブ(仮)』は、ヒロインたちから秘密のアピールが繰り広げられ、トキメキとエッチが溢れた恋愛過程を楽しめる学園AVG。
7月26日発売予定の本作を、BugBugでは表紙連動企画で全3回の独占特集中だ。
第2回目の今回はメーカー全面協力のもと、ヒロイン4人の魅力を深堀り紹介!!
秘蔵のデザインラフの公開や、エグゼクティブプロデューサー・亜佐美晶氏による各ヒロインの魅力紹介に加え、本編シナリオもプレビューでチラ見せしちゃうぞ。
ボリューム満点の記事に仕上がっているので、最後の予約キャンペーン情報まで見逃すな!!
原画のK子氏描き下ろし表紙イラスト連動・3回連続の大特集!! 初回は作品全体の概要を紹介する【オーバービュー編】♥ 数多くの恋愛作品を手掛けてきた、HOOKSOFTの最新作『シークレットラブ(仮)』。 ... 原画・K子氏描き下ろし表紙イラスト連動・3回連続の大特集!! 最終回は【Hシーン編】を大ボリューム&実用度満点でお届け♪ ヒロインたちから秘密のエロアピールが繰り広げられる、HOOKSOFT最 ...
HOOKSOFT最新作『シークレットラブ(仮)』を原画・K子氏の描き下ろし表紙イラスト連動で全3回の大特集決定!! 初回は秘密の恋についての作品概要をチェック
第3回はお待ちかねHシーン編!! HOOKSOFT『シークレットラブ(仮)』表紙イラスト連動特集ラストはシナリオ担当・モーリー氏のコメント付きでエロい中身を大公開♥
▲第1回【オーバービュー編】と第3回【Hシーン編】もお宝情報満載で深掘り紹介しているぞ
BugBug.NEWSオリジナル・シークレットラブ(仮)タペストリーを予約受付中!!
まずはBugBug.NEWSトップで掲載中の、原画・K子氏描き下ろし表紙イラスト情報のおさらいから。
BOOTH・【BugBugショップ】では、K子氏描き下ろし表紙イラストを使ったB2タペストリーを期間限定で予約受付中だ。
トップに表示された画像を使った「表紙ver」と、差分イラストで大胆エッチになった「えっちver」の2種類を用意しているぞ。受注締切は2024年8月1日(木)いっぱいまで。忘れないよう予約はお早めに!!
▲イラストはBugBug.NEWSのための描き下ろし。ここでしか手に入らないぞ!!
秘蔵のデザインラフ&亜佐美晶氏コメント&本編シナリオをヒロインごとに紹介
本記事のために提供していただいたラフ総数はなんと全24枚!!
ちょっとした設定資料集クラスの枚数のイラストと共に、亜佐美晶氏によるヒロイン紹介、本編シナリオのチラ見せを、ヒロイン4人それぞれで公開していくぞ。
完成版の立ちキャラも掲載するので違いも楽しんでね。
▲全キャラ共通の制服デザイン。リボンの付け方など細部へのこだわりを感じられる。こんなお宝ラフがいっぱいだぞ♥
STORY
春は突然やってくる。ある日、下駄箱に差出人不明のラブレターが入っていた。
生まれて初めてのラブレターに幸せを噛みしめるのも束の間、なんと続々と主人公を好きだと言う女子が現れ始めた。
女子たちは学校の色んな場所で、抜け駆けをするように、こっそりアプローチを掛けてくる。みんなそれぞれ、二人きりの時にだけ見せる可愛い一面があって…。
生まれて初めてのモテ期に混乱するも、彼女が欲しい主人公は、真剣に一番大切だと思える相手を見つけることを決心する!!
「学校中に自分のチョイスした曲が流れてるって、ちょっと楽しくない?」
無防備すぎるクラスメイト
赤塚 ハル
(あかつか はる)
CV:夏峰いろは
▲同じクラスの友達。天真爛漫で、自分の意見はハッキリ言える。目立つ華やかな見た目をしているが鼻にかけている様子がないため、男女問わず人気がある。主人公には気を許しておりよく二人で話しているが、あまりに無警戒過ぎる故のエロさがでてしまう。
赤塚ハル シナリオの魅力
(エグゼクティブプロデューサー:亜佐美晶)
ハルは基本的に好きな人にずっと触れていたいと思っているので、頻繁にボディタッチをしてくることが一番の魅力かなと思います。
秘密の恋になった後はボディタッチも激しくなり、こっそりと周りにバレないようにエッチなスキンシップもしてきます。
教室や廊下の死角等に連れ出されて耳元でエッチなことをささやかれたり、そっと背中に指でエッチな言葉を書いてきたりしますね。
赤塚ハル・本編シナリオをチラ見せ!!
ハル登場シーン
なっ!
ハルが俺の席に座っている……!
パンツが……見えそうなんだが……!!
ハル「アイリーン見てほら、昨日ネイル行ってきたんだけど超可愛くない?」
藍里「やば~親指のストーン超でかすぎ! あはは! すぐ取れそうじゃない?」
ハル「大丈夫だよ~ほら、触ってみ~?」
藍里「ホントだ、え~いいな~アタシもネイルした~い。この前美容院行ったばっかりだし~、洋服いっぱい買ってお金ないしな~」
ハル「ふふふっ、アイリーンは将来クレカ破産とかしそう」
藍里「アタシ絶対そのタイプだよね! お財布係ヨロ~」
ハル「そういうのは彼氏でも作って……」
ハル「あっ」
ハルは俺がたたずんでいるのに気づいて、慌てて席を立とうとする。
夏野「ああ、いいよ。まだ時間あるし」
ハル「いいの? ごめんね、ちょっと席借りてる~」
夏野「うん、気にしないで。俺もちょっと友達と喋ってるから使ってていいよ」
ハル「えへへっ、ありがと」
夏野「お、おう」
藍里「どうしたの? ハル、なんか顔赤くない?」
ハル「ハ? そんなわけないじゃん……!」
再びアイリーン──クラスでアイリーンと呼ばれているギャル友達の坂本藍里──と楽しげに話し始めるハル。
夏野「おっと、そろそろホームルームか」
ハル「夏野、ありがと」
夏野「ああ、うん」
ハルは自分の席へ戻っていき、俺もカバンを机にかけると椅子に座った。
夏野「っ!」
あ、あったかい……!
あのパンツ直で座っていたハルのお尻のぬくもりが……まだ椅子に……!
ハル日常・デート
そして、ハルとの約束の日曜日になった。
夏野「ってナンパされてる~~~~!!!!」
ハル「あっ! 夏野!」
俺は急いでハルの元へ駆け寄る。
ハル「ほら、言ったじゃん! この人、私の彼氏だから!」
夏野「彼氏!?」
ハル「いいから! 空気読んでよ~!」
あ、そっか! 追い払う口実だよな。
夏野「ま、まあそういうことだ。帰ってくれ」
チャラ男「うげ~マジで? 趣味悪いよ、俺にしときなよ~」
ハル「むっ」
俺の背中に隠れていたハルが俺にぎゅっと抱きついてくる。
夏野「うぉぉぉおぉ!?」
や、やわらかい……胸の感触!? めっちゃいい匂いが……!
ってそうじゃねえ!
ハル「私の大好きな人を悪く言う人なんて、大大大大! 大っ嫌い!!! 早くどっかいけ~!!!!」
チャラ男「うっ……わ、わかったよ。チッ」
ハルに怒鳴られて怯んだナンパ男はポケットに手を突っ込みながらふてぶてしく去っていった。
ハル「もぉ~! せっかく夏野とデートできるって楽しみにしてたのにいきなり最悪の気分にさせられたよ~!」
夏野「……」
ハル「って夏野! ちゃんと聞いてる~?」
夏野「うおぉぉぉぉぉぉぉんっ!!」
ハル「なぜ泣く!?」
夏野「いや、ごめん。大好きな人を悪く言うなんて~って言われてちょっとジーンときてしまって……!」
ハル「あ、あはは……『大好き』って、もうちょっといいムードのときに言いたかったな。てへへ……」
夏野「ハル……」
ハル「……ひゃぁぁっ! ごめんっ」
ずっと抱きついていたことに気づいて急に恥ずかしくなったのかハルは背中を向けて髪を手櫛で整える。
気持ちを落ち着かせ、くるっと回っていつものように笑顔を向けてくる。
ハル「行こっか! 気を取り直して」
夏野「ああ、うん! そうだな」
それにしてもハルの私服姿……。
くっそ可愛い……!!!
俺本当にこんな子の隣歩いちゃっていいのか~!?
俺はハルの私服姿をなめ回すように見て、思わず拳を握り締める。
ハル「ん? どうかした?」
夏野「ハルがオシャレだな~って思ってさ」
ハル「デートだからね。早起きしてい~っぱいオシャレしてきたよ」
くぅぅぅぅぅぅ!! 涙が出そうだ。
ハッキリデートと宣言されて、俺は改めて幸せを噛み締める。
しかも俺のために早起きをして一生懸命オシャレをしてきた。
俺のことを考えながら洋服を選んだり化粧をしている姿を想像するだけで嬉しさがこみ上げてくる。
夏野「可愛い。めちゃくちゃ」
ハル「知ってる~」
ぽろっと出た俺の本心にハルは何当たり前のこと言ってるの? といった感じだ。
夏野「おまえなぁ……そこはもうちょっと照れたりするほうが可愛げが――」
ハル「なぁに~? やっぱり違うって言いたいのかな~?」
夏野「……」
夏野「へいへい、俺の負けだ。可愛い。素直に認める。今日のハルはめちゃくちゃ可愛い」
ハル「ふふっ、でしょ? その後に、いつも可愛いけどなって言ってくれるほうが嬉しいけどね~☆」
夏野「へいへい。イツモカワイイヨー」
ハル「あー! なんか急にウソっぽくなった~!」
これだけ自信満々に言われると、かえって清々しいな。
ハル「……でも、ありがとね」
夏野「え?」
ハル「ちゃんとオシャレだねって言ってくれて。何も言ってくれないのかと思ったよ?」
夏野「あ、いや……俺別に普段からこんなこと言うタイプじゃないからな?」
どうした俺、なに焦ってるんだ。
デートって意識しすぎてまだ緊張しちまってる。
ハル「ってことはさ~、本当に可愛いって思ったから思わず口に出ちゃったってこと~?」
夏野「……さあな」
ハル「あ、照れた。今の顔可愛い。ちょっと写真撮っていい?」
夏野「やめんかぃっ!」
ハル「あはははっ! ほら、早く行こう?」
ハルはカラオケに行きたい、ゲーセンに行きたいなど、次々と今日の行きたい場所を挙げてくる。
夏野「なんなりと。今日はどこでも付き合うよ」
ハル「ふっふ~ん♪ 言質取りました~。とことん付き合ってもらいま~す」
俺も行き先に困ったらどこへ行こうか少しは考えてはきたが、この様子ではそんな心配する必要なかったな。
ハルも今日のことずっと楽しみにしてくれていたみたいで、すごく嬉しい。
ハル「ねえ、ねえってば~夏野」
夏野「ん? なんだ?」
ハル「あ~今考え事してた~。こんなに可愛い子が隣にいるのに上の空になるなんて失礼なやつだなぁ~まったく~」
ずっと見蕩れてたなんて、口に出してとても言えない。
夏野「まあ……ハルのこと考えてたんだよ」
ハル「ホント? どんなどんな~? 世界一可愛いな~とか?」
夏野「……」
俺が言葉に詰まっていると、ハルはおちょくるように目を細めて緩んだ笑みを向けてくる。
こういう顔されると素直に褒めたくてもなんか負けた気がしてできない。
夏野「ああソウダヨー。カワイイネー」
ハル「あー! また急にウソっぽくなった~! ちゃんと教えてよ~何考えてたの~?」
夏野「ハルも俺とおんなじだなって、思っただけだよ」
ハル「ん~???」
俺だっていつもここまで身だしなみに気を遣ったりしないから、それが本当に嬉しくってさ。
とりあえず俺たちは目の前のデパートに入ることになった。
~場面転換~
ハル「ねえねえ、このバッグ超可愛くない? え~いいな~」
夏野「おお……たしかに。ハルに似合いそう」
ブランド物っぽいけど、とても俺の小遣いで買ってやれる金額では……。
ハル「もぉ~夏野? 別におねだりしてるわけじゃないんだから」
夏野「俺、何も言ってないじゃんっ!」
見透かすようなことを言われて肝がひやりとする。
俺には何でも見透かされている気分だってハルにはよく言われるけど、それはハルのほうだって同じだ。
ハルだって俺の微妙な表情の変化にすぐ気づくし、能天気そうでやっぱり人の顔色とかよく見てるんだろうな。
ハル「こうして可愛いものを見て、それを身に着けている自分を想像して~、そうやってるだけでも充分楽しいでしょう?」
ハル「ウインドウショッピングってそういうものだよ~」
なるほど、何も買うことがすべてじゃないってことか。
夏野「たしかに」
ブランド物は買えないとしても少しは洋服などを買うくらいの金は持ってきている。
せっかくだから何か買ってあげても……。
いや、でも付き合うと決まっているわけでもない相手からいきなり物を貰っても重いか……?
なんか俺、今日面倒なこと考えすぎてる気がする。
もっと素直にデートを楽しむ! そうするべきだ!
夏野「ハル、これなんか似合うんじゃないか?」
俺は冗談で趣味の悪いマーブル柄の鞄を見せてみる。
ハル「よし、買おう」
夏野「待て待て待て待て」
ハル「え? どしたの? 夏野がこれが良いって言うなら買う~!」
夏野「いやいやいやいや冗談だって。そんなことじゃ芸人になれないぞ」
ハル「芸人ならないよ! 冗談だったの!?」
夏野「ぷっ、ハルって俺のことホントに好きなんだな」
ハル「なっ……! だって……夏野がそういう趣味なら私は別に合わせられるもん……!」
ハル「それに私ならきっとオシャレに使いこなせるよ!」
夏野「このヘンテコ鞄をか……?」
ハルのセンスならたしかにありえない話でもないな。
ハル「やる気と根性には自信があります! 私が彼女になったあかつきには、夏野のご期待に応えられる自信があります!」
夏野「就活の自己アピールじゃないんだから」
ハル「彼氏の趣味に合わせるなんて、私……ちょっと憧れなんだ~♪」
ハル「今までそんなに好きって思える相手がいなかったんだもん……♪ キャッ、だからこの鞄だって私絶対に使いこなすよ!」
夏野「いやだからその鞄は冗談だって!」
ハルがそこまで夢中になれる相手……俺がか。ふーん。
ニヤニヤが止まらない。
ハル「じゃあ真剣に選んでみて~?」
夏野「いきなり鞄は奮発しすぎだろ……」
そうだなぁ……。じゃあアクセサリーとか、洋服一着くらいなら選んでもいいか。
ハルがそれで喜んでくれるなら。
夏野「このリングとかどうだ?」
近くにあったショーケースの中の指輪から、ハルに似合いそうなものを指差す。
ハル「リング~? お揃い? ねえねえお揃っち?」
夏野「お揃いは気が早いわ」
派手すぎない、細い輪がクロスする形のリングを指差す。
これなら値段もそんなに高くないし、デザインもいい。
夏野「ハルって、ネイルとかすごい気を遣ってるだろ?」
夏野「だからこのくらいシンプルで、それでいてオシャレな形のリングとか、合うと思うんだ」
夏野「お互いがお互いを邪魔せず、上手く馴染む……みたいな」
ハル「ほほぉ~!」
ケースに顔を近づけて目を丸くするハル。
夏野「あはは、やっぱ変……だったかな? いや~オシャレに関してはやっぱハルには敵わないよ」
ハル「いや、いいよ! すごくいい!」
夏野「え? マジ?」
ハル「夏野やっぱり細かいところよく見てるし、デザインも気に入ったよ~!」
ハルは迷わず店員に頼んでレジへと向かった。
~場面転換~
夏野「ホントに買ったのか。似合わなくても責任取れないぞ?」
ハル「私もこれ気に入ったもん。すごくいいよ~! 夏野意外とセンスあるじゃん」
夏野「意外と……」
ハル「あははごめん、とてもいいセンスだよ☆」
夏野「そうか、ならよかった」
ハル「うんっ! ありがとね~選んでくれて」
本当は男として見栄を張りたいというか、プレゼントしてやりたかったけどな……。
「これはクセといいますか……その……」
清楚系変態クラスメイト
名取 美沙
(なとり みさ)
CV:久野のぎ
▲主人公と同じ委員会に所属。主人公に妙な親近感を感じて以来、肌や下着を見せつけて挑発していたら、主人公の反応で自分も興奮するように。周囲には清楚な一面を見せ、主人公にだけドエロい一面を見せる。性欲が底なしだが、本人は自覚がない。少し依存体質。
名取美沙 シナリオの魅力
(エグゼクティブプロデューサー:亜佐美晶)
美沙の魅力は、やはりその大きなギャップだと思います。
ゲーム序盤ではおっとりとした真面目で清爽な雰囲気で登場しますが、実際はその見た目からは想像も出来ないような底なしの性欲があります。
教室では主人公の隣の席であることを最大限有効活用し、挑発するようにこっそり肌を見せたり、ギリギリの角度で下着を見せてきたりして、自身の身体で興奮する主人公を見て興奮しちゃったりもしますね。
名取美沙・本編シナリオをチラ見せ!!
美沙登場とその後のワンシーン
うおっ!!
清々しい表情で上を見上げた途端、天国のような光景が目の前に広がっていた。
美沙「……っ!」
あ、隣の席の……名取。
クラスメイトでしかも隣の席の女子のパンツをガン見してしまった。
美沙「泉くん……お、おはよう」
夏野「お、おう。おはよう」
美沙「っ……!」
俺がパンツを見ていたのを当然気づいていると思うのだが、あえてつっこまずに真っ赤な顔で走り去ってゆく。
おいおい……教室着いたらどんな顔すりゃいいんだよ。
~場面移動~
美沙「泉くん」
夏野「はいっ!!!」
突然名取に声を掛けられて俺は背筋が凍った。
美沙「その……おはようございます」
夏野「お、おはよう名取。あははは」
美沙「二回目のおはよう言っちゃいました。ふふっ」
夏野「あはは、ほんとだな。三回目言っとく?」
美沙「ふふっ、おはようございます」
礼儀正しく姿勢を正してもう一度お互いに頭を下げる。
美沙「あの……さっき……その……見ました?」
夏野「ブハッ!」
ああ……!! さっき階段でのことか……!?
ここはしらを切りとおすしかない。
夏野「え? なにが?」
美沙「見ました……よね?」
夏野「天気がいいな~って空を見上げてたらその……」
俺がすっとぼけていると担任の紗耶香ちゃんが乱暴にドアを開けて入ってくる。
ナイスタイミング……!
紗耶香「おっはよー! ホームルーム始めるわよ~」
美沙「起立」
美沙「礼……着席」
クラス委員の名取の声でみんなが早足で自席へ戻り、騒がしかったクラスが静かになる。
美沙日常・秘密の見せつけ?
休み時間になり、俺は未来と一緒に次の授業のために廊下を歩いていた。
夏野「うぉ……っ!?」
慌てて振り返ると、思いのほか近い距離に美沙の顔があって思わず驚きの声を上げてしまう。
夏野「み、美沙?」
美沙「はい、なんでしょうか、夏野くん?」
夏野「いや、その……さ。距離が近くないか……?」
息遣いさえも感じられるような距離だ。
美沙の長いまつげまでハッキリと判別できることもあって、なんだかめちゃくちゃ照れくさい。
美沙「大丈夫です、いつもと同じ距離ですから」
夏野「いやいやいや、絶対に違うよな!?」
夏野「ま、まあ、周りに誰もいないみたいだし、特に問題はないと思うけど……」
幸いにも偶然そういうタイミングだったのか、付近には俺たち以外の人影はない。
いや、むしろそんなタイミングだからこそ……なのか?
美沙のことなので、狙ってやってそうな気もするし…。
夏野「それで、美沙もこれから着替えに向かうところなのか?」
美沙「ええ、そのつもりで移動してたら、夏野くんを見かけたので声をかけてみました」
美沙「それで、先ほど山下くんと話をしてたことなんですけど……」
夏野「うっ……聞かれてたのか」
未来の声が無駄に大きかったのでしかたないとはいえ、さすがに女子に指摘されるのは恥ずかしい。
夏野「あれは、その……だな。一般論というか、そういう感じの話でだなっ」
美沙「そうなんですね。では、夏野くん的にはどうなんでしょうか?」
美沙「夏野くんも、私たちの体操服姿を見たくて、堪んねぇ~とか思ってるんですか?」
夏野「それは……」
思ってます。
めっちゃ思ってます。
なんなら、目の前にいる美沙の体操服だって妄想して堪らないと思ってしまってます。
でも、さすがにそれをバカ正直に言うわけにもいかない。
さて、どう誤魔化すべきか…。
美沙「……なんだか、視線がいやらしくなってきました……」
夏野「えっ、マジで!?」
美沙「冗談です」
夏野「……あっ」
考えを見透かされてしまったかと思い、つい反応してしまった。
すぐに引っかけられたと気づき、なんとも言えない居心地の悪さが込みあげてくる。
美沙「ふふっ、図星でしたか。やっぱり夏野くんも男の子だったんですね」
美沙「健康的な脚線美……」
夏野「……っ」
美沙が、自分の太股を指先で撫でるようにしてこれ見よがしに触っていく。
そのせいで少しだけスカートがめくれ上がり、俺は思わず生唾を飲み込んでしまった。
美沙「自己主張する胸の膨らみ……」
夏野「……!?」
今度は、指がたわわな胸の果実へと沈みこんだ。
俺に見せつけるように何度かその動きを繰り返し、ぷるるるんと震わせていく。
美沙「キュッとくびれてる腰に、夏野くんを誘うお尻……」
夏野「どこから話を聞いてたんだ!?」
ほぼ、最初っからじゃないか、それ!?
しかも未来が『男』と言ってたところを俺の名前に変えて、目の前でフリフリとお尻を振らないで欲しい。
自然と目がその動きに吸い寄せられて、お尻をじっくりと見つめてしまう。
美沙「あんっ……夏野くんの視線をいっぱい感じてしまいます……」
美沙「夏野くんも興味津々だったんですね?」
夏野「うぐっ……」
そのとおりです。
美沙に全部バレてしまって、俺は二の句を継げなくなってしまった。
そんな俺に、美沙は今度は顔を近づけて耳元で囁きかけてくる。
美沙「そんな夏野くんには特別に、本物を生で見せて差し上げましょうか……?」
夏野「本物を、生で……?」
美沙「はい、こんな風に……ちらっ」
夏野「~~~~~~~っ!?」
前屈みになった美沙が、制服の襟をそっと引っ張って見せてきた。
大きめに開いたその空間から胸元……ブラジャーに包まれたおっぱいの谷間がチラリと見える。
夏野「ちょ……っ、み、美沙!? こんなところで──」
美沙「大丈夫です。ちゃんと、夏野くんにしか見えないように計算してますから」
美沙「でも、さすがにこの場ではこれ以上は見せられませんけども」
美沙「……どこか、ふたりきりになれる場所へ行きます?」
美沙「そこでなら、もっとお見せすることもできると思いますけど……」
夏野「う……あ、いやいやいや! そろそろ体操服に着替えないと、授業に遅刻するだろ!?」
一瞬、その誘惑に乗りそうになってしまった。
すんでのところで理性を取り戻し、俺は美沙の胸元から視線を引き剥がす。
美沙「ふぅ……残念です。もう一押しだったと思うんですけど……」
美沙「でも、そうですね。遅刻するのも問題ですし、着替えに行きましょうか」
胸元を拡げるのを止め、美沙はさっさと更衣室へ向かって歩き出す。
美沙「あっ、夏野くん。見たくなったらいつでも言ってくださいね?」
美沙「ではお先に失礼します」
足を止めたかと思えば、そんなことを言ってきた。
意味深に微笑んでいた美沙を、俺はなんとも言えない気持ちで見送ることになるのだった。
……前屈みになりながら。
「おはよ。また学校一緒だね」
モテる主人公を見て焦る幼なじみ
佐和 ちあき
(さわ ちあき)
CV:逢真井もこ
▲主人公との幼馴染。子供の頃からずっと一緒だったため、異性としての意識がお互いに弱く、主人公と自分はいつか結ばれると油断しきっていたところ、彼の周りに魅力的な女性が増え始め、もっと積極的にならなきゃと焦り始めている。
佐和ちあき シナリオの魅力
(エグゼクティブプロデューサー:亜佐美晶)
ちあきの最大の魅力は、クラスメイトであり幼馴染であることだと思います。
主人公のことを他の誰よりも理解してくれており、阿吽の呼吸を実践してくれます。
しかしながら周りにからかわれないよう、幼馴染ということを周囲へは隠しているので、序盤からバス停やバスの車内でコソコソした二人だけの秘密の時間を楽しむことが出来ます。
付き合った後はエッチも意外と積極的になり、周りにバレないようこっそり隠れて自分からおっぱいを押しつけてきたりもしますね。
佐和ちあき・本編シナリオをチラ見せ!!
ちあき 登場シーン
教科書で少し重たいカバンを肩に乗せ、車の少ない道路を横断する。
見慣れた後ろ姿を見つけて俺は歩み寄った。
海を背にしてなびく髪を押さえるちあき。
なんだか絵になるなと思って、俺は指でカメラのファインダーのように囲ってちあきに向けた。
ちあき「あ、おはよう夏野。なぁに? そのポーズ」
夏野「おはよう。海をじっと見てるちあきが、なんか絵になるな~って思ってさ」
ちあき「この辺りの海は、濁ってなくて綺麗だよねぇ。毎日見ていても飽きないよ」
夏野「そうだな。今日も変わらず、綺麗だ」
夏野「セーラー服は海に映えるよな。うんうん」
ちあき「え、それってどっちの意味? 私が綺麗ってこと?」
夏野「海」
ちあき「紛らわしいこと言ったー! 絶対わざとだー!」
夏野「じゃあちあき」
ちあき「じゃあってなによじゃあって~!」
綺麗になったのは、違いないけどな。
子供の頃は毎日のように会っていたから、あんまり女子として意識はしていなかった。
それも数年経ってから会うと印象が変わった。
やっぱり……服の上からでも大きいのが分かる。
クラスであまり目立たないグループにいつつも、隠れファンがいるくらい可愛いと評判だ。
そんな男子の話を聞いて焦るのも変だけど、俺は一番近しい存在のちあきが誰かの手に取られるのもあまりいい気はしない。
夏野「……」
俺にずっと恋人ができなかったら私がなってあげるなんて、前に冗談めかして言っていたけれど、本当はどう思っているのか……ちょっと気になるな。
ちあき「それでさ、私的にはやっぱり~……って聞いてる?」
夏野「ん? なんだ?」
ちあき「もう、今日はぼーっとしてるね」
夏野「今日も変わらず、平和な一日だな~ってさ」
ちあき「うん……? ふふっ、そうだね」
ちあき 幼なじみとイチャイチャする日常
少し早く起きてバス停までの道をゆっくりと歩く。
コツコツとアスファルトを叩くローファーの踵。
夏野(今日も気持ちの良い天気だなぁ……)
額に手を当てて眩しい空を見上げる。
慣れているとついありがたみを忘れてしまう、綺麗な風景。
海に近づくにつれて少しずつ感じる潮の香り、寄せては返す波の音色。朝陽をまばゆく反射させる水面。
道路の隙間で精一杯生きている小さなタンポポの花。
そこにあるのが当たり前過ぎて、見えなくなるもの。
こうして時間を気にせずのんびり歩くと、そんなものに意識が向くときがある。
自然だけじゃなくて、人との繋がりもそうかもしれない。
ちあき「あっ夏野……お、おはよ!」
ここ数日、バス停で顔を合わせなかったから、幼馴染の姿が目に入っただけで、なんだか嬉しい気持ちになった。
夏野「よっ、今日はこの時間なんだな?」
少しのんびり歩き過ぎたかな。
結局いつも通りのバスの時間に到着してしまった。
ちあき「ま、まあね……! ちょっと準備に手間取っちゃって」
夏野「なるほどね~、まあそういう日もある」
なにか誤魔化しているのが見え見えなちあきの態度。
先日のハルのデートの一件で焦っているのかもしれない。
たぶん俺が来るのをずっと待っていたんだろう。
久しぶりにふたりで話せるのは、なんだか嬉しい。
幼馴染で散々顔を合わせていた相手にこんなことを思うのもなんだか変な感じだけれど、随分話していなかったような気持ちだ。
いつもそこに当たり前にいる存在。
ちあきのことも、もっとちゃんと見てあげないとな。
ちあき「夏野? どうしたの? バス来たよ」
夏野「あ、本当だ。行こう」
人は相手から好きと言われると、その人を意識してしまうと聞いたことがある。
今まで男だとか女だとか関係なく、ただの幼馴染としてしか見ていなかった彼女を、今俺はひとりの女性として見ている。
変化はたしかに俺の中で起きている。
でもその気持ちに応えられるかは、まだ答えが見つかっていない。
夏野「……俺、本当に幸せ者だな……」
バスのステップを上がりながら、空席を探すちあきの背中を見つめる。
コイツがもっと早く恋のスタートを切っていたら、今の生活も違ったものだったのかな……?
なんて、少し調子に乗ってみたり。
~場面転換~
ちあき「どう? 実行委員会の仕事。忙しい?」
夏野「まあまあかな。やること自体はいっぱいあるみたいなんだけど、俺は下っ端みたいなもんだから、色んな場所を手伝う便利屋みたいな存在だよ」
ちあき「それなら、もっと保険委員の仕事手伝いに来てもいいんだよ~? というか来てほしいな~」
純粋に俺に会いたいのか仕事を押し付けたいのか分からない不敵な笑みで少しにじりよってくる。
夏野「ち、近い……!」
ちあき「なに今さら照れてるわけ? ハルちゃんとはいつも腕組んでるくせに~」
夏野「いつもじゃないって! ホント!」
やっぱバリバリ気にしてんじゃん。ハルとのこと。
夏野「でもさ、保険委員って学園祭でそんなに大きな仕事あるのか?」
ちあき「う~ん、除菌アルコールの設置とか、石鹸の補充とか……色々?」
あの広い校舎でトイレや手洗い場の石鹸の補充か。それだけでもなかなか大変そうだな。
当日は入場口や飲食店にもアルコールスプレーの設置をしたりなど、作業は保健委員らしい内容が多いとのこと。
ちあき「ねえ、夏野」
夏野「ん?」
ちあき「夏野……さ。この前、ハルちゃんとデート……どうだった?」
夏野「デートか? ん~……どこから話せばいいのか」
ちあき「ああやっぱいい! いいの。忘れて!」
夏野「そ、そう……?」
『すごく楽しかったよ』なんて言っても傷つけそうだし、つまらなかったとウソを吐く理由もないしな……。
夏野「そんなに気になる?」
ちあき「……ならない」
むっと、いじけたような顔で睨みつけてくる。
夏野「ちあき本当に昔からウソが下手だな。物凄く気になるって顔に書いてあるぞ」
ちあき「そんなの書いてあるわけないじゃん。おバカなの?」
折り畳みの鏡を取り出して自分の顔をチェックするちあき。
夏野(これはボケてるのか……!?)
夏野「いや、本当に字が書いてあるわけじゃないから。お決まりの言い回しだろうが。比喩だよ比喩」
ちあき「なにそれわっかんなぃ!」
マジボケだ。
夏野「わかった。じゃあ今油性ペンで書いてやろう。俺のサイン付きだ。一生消すなよ」
ちあき「サインなんていらないよぉ! というかよりにもよって油性で!?」
夏野「自分のサインって子供の頃よく考えたよな~懐かしい」
ちあきとも子供の頃そんなやり取りをした覚えがある。
ノートに自分のサインをいくつか書いてアイディアを出し合ったりしてた。
ちあき「懐かしいね~。有名人みたいに自分だけのサインとか1回は考えちゃうよね」
ちあき「そうだ! ねえねえ夏野、ちょっと手を出して?」
手……? 何する気だコイツ……。
少し心配だが恐る恐る手を差し出す俺。
ちあきは俺の手首を鷲づかみすると、手のひらを上するように回す。
ちあき「目、閉じて?」
夏野「こうか……?」
ちあき「手のひらになに書くか当ててみて?」
ちあきはクスクスと笑いながら人差し指で何か書き始める。
くすぐったいほうが気になって、内容が頭に入ってこない。
夏野「くすぐったいって」
ちあき「わかった?」
夏野「いや、全然。もっとゆっくり頼む」
ちあき「仕方ないなぁ~、もう一回ね?」
今度は俺も手のひらに神経を集中させてみる。
う~んやっぱり難しいな。
というか繋げて書くからどこで線が切れているのかわからない。
『す』……『き』?
ちあき「わかった?」
夏野「すき……!」
ちあき「ぶっぶー! ブリでしたー!」
夏野「なんで今の流れで魚なんだよ」
ちあき「ふふふっ、あの綺麗な海を見ていたら思いついた。ブリ美味しそうだな~って」
夏野「ブリの旬は冬だ。季節外れだ」
ったく……いきなり変な遊び思いつきやがって。
ちあき「……えへへ」
ん……?
ちあきは俺の手を握っていたほうの左手をぎゅっと握り締めて、なんかニヤニヤしている。
夏野「なあ、もしかしてちあき……俺と手を握りたかっただけか?」
ちあき「っ!? は、はあ……っ!? ち、違うよ! そんなんじゃないよ!」
ははぁん。ハルとデートって聞いて手を繋いだのかなとか想像したんだろどうせ。
それで自分も手を握りたくなったと……。
夏野「可愛いところあるじゃん」
ちあき「だからぁ! 違うって言ってるもんっ!」
夏野「今はほら、別に誰も見てないしさ」
夏野「繋ぎたかったら……少しくらい、いいんだぞ?」
ちあき「え……?」
バスの中はスマホをいじっているか海を眺めている人たちばかりで、俺たちの様子を誰も気にも留めていない。
だから俺はちあきのいじらしい姿を見て、ついそんなことを口走っていた。
夏野(何言っちゃってんだ俺ー!)
俺、もしかしてちょっとチャラくなったか……!? 調子に乗ってる!?
夏野「なんでもない、忘れろ」
ちあき「やだ……っ」
夏野「うおぉっ」
ちあきはそっぽを向きながら俺の手をぎゅっと握ってくる。
柔らかい、女子の手。
夏野(ハルとは別にお手手繋いでデートってわけじゃなかったんだけど……)
夏野「ま、いっか」
ちあき「なにが?」
夏野「こっちの話」
ちあき「ふぅん……」
そう言うとちあきはすぐに海のほうを向いてしまった。
ガラスに反射する顔はちゃんと見えないがたぶん嬉しそうな顔をしているんだろうなと容易に想像できた。
少し熱を帯びて汗ばんだ手が、それを物語っていた。
「先輩は、家事のできるお嫁さんと、結婚したほうがいいタイプですね」
実は主人公を好きだった後輩
桃内 楓
(ももうち かえで)
CV:北大路 ゆき
▲柔らかな物腰から周囲に持ち上げられ、お嬢様と認識されてしまった少女。素のままで接してくれる主人公に惹かれているが、少しつんとした喋り方をしてしまうツンデレ。主人公を手に入れたい願望が高まり、偽装カップルになることを打診してくる。
桃内楓 シナリオの魅力
(エグゼクティブプロデューサー:亜佐美晶)
楓は本作唯一の後輩ヒロインで、学園一のお嬢様でもあり、学園一の人気者であるため、付き合った時のその圧倒的な優越感がポイントになります。
付き合った後は積極的な面もあり、アイコンタクトで主人公を誘って保健室でエッチしたり、タブレットでピロートークを行ったりもします。
図書室での時々ボディータッチしてイチャイチャも多いですね。
桃内楓・本編シナリオをチラ見せ!!
楓の日常
次の授業に向けて移動中、ふと中庭の人集りに気づいて足を止める。
夏野「あそこにいるのは……楓、か?」
かすかに話し声が聞こえてくる程度の距離だ。
そこに見知った顔を発見する。
なつめ「やっぱり、楓ちゃんはすごいよねっ」
後輩女子A「そうそう。だって私、聞いてて惚れ惚れしちゃったもん」
後輩女子B「私も、私も~」
楓「ふふっ、それは持ちあげすぎです。私なんて全然まだまだですから」
楓……と、クラスメイトだろう1年生の女子たちだ。
そこから少し離れて、楓たち女子の後を追うような形で1年生男子たちの姿も見える。
夏野「あの様子……多分、前の授業が移動教室だったって感じかな?」
夏野「話の内容的に、多分音楽かなにかだったんだと思うが……」
ああやって取り巻きに囲まれてるのを見ると、ホントに楓は人気者なんだなぁ……と実感してしまう。
図書室でふたりきりで会ってるときは、極々普通な後輩って感じなんだけどな。
……いや、嘘吐いた。
先輩である俺をパシリ扱いしてる疑惑があるため、その時点で普通ではないか。
楓「……あ」
夏野「おっ……?」
ふと、遠目ながら楓と目があった気がした。
楓「…………」
俺にちゃんと気づいてたようだ。
周りの取り巻きたちに気づかれないよう、目配せでこちらに合図を送ってくる。
夏野(周りの人は誰も気づいてなさそうだな……)
夏野(ははっ、なんか楽しいかも)
学校一と言って良いくらいの人気者と、隠れてこっそり合図を送り合う。
そんなシチュエーションについ顔がにやけそうになってしまう。
夏野「一応、俺の方からも合図を送っておくか」
こちらには誰も注目してないため、わりとわかりやすく手を振っても問題はない。
楓は俺が手を振るのを見て、わずかに頬をゆるめていく。
後輩女子A「ねぇねぇ、桃内さん。あんなに上手に歌うコツってなにかあるの?」
後輩女子B「私も聞きたい! だって、歌声がすっごく綺麗なんだもんっ」
楓「ありがとうございます」
楓「でも、特別なことはなにもしてませんよ?」
なつめ「それであのレベルなんだ? いいなぁ」
楓「そういうなつめちゃんも、私はいい声だと思いますけど」
なつめ「ほんと? ありがと~」
過剰……かどうかはわからないが、楓はクラスメイトに持ちあげられまくってるな。
実際に歌が上手なんだろうか?
図書室じゃ難しそうだけど、今度どこかで歌ってみてもらうのも良いかもしれない。
なつめ「でも、なんと言っても楓ちゃんはピアノの演奏だよね」
なつめ「すっごくステキで、先生もべた褒めだったでしょ?」
後輩女子B「あっ、あのときの演奏すごかったよね! プロかと思ったもんっ」
後輩女子A「私、聞いててうっとりしちゃったぁ……」
楓「それはちょっと大げさですよ」
楓「でも、褒めてくれて嬉しいです」
実際、楓は多才なんだよなぁ。
勉強もできる優等生だし、ピアノの演奏がプロ級だって言われても驚きはない。
でも、さすがに周りは楓を持ちあげすぎだ。
夏野「褒められること自体は嬉しいんだろうけど、あれじゃ息苦しいだろうなぁ……」
夏野「っと。なんだ? 離れたところにいた男子が楓たちに近づいていくぞ」
少し遠巻きにしてた1年生っぽい男子がふたりほど、楓と、それを囲む1年生女子たちに駆け寄っていく。
なにか楓に用事でもあるんだろうか?
後輩男子A「あ、あの、桃内さん!」
楓「あ、はい、なんで──」
なつめ「ちょーっと待ったぁ!」
後輩女子A「桃内さんに近づくのはそこまでよ!」
後輩女子B「なにか用事があるなら、まずは私たちを通してからにして貰いましょうかっ!」
後輩男子B「なっ……お前たちは及びじゃないんだよ! 俺たちが用があるのは桃内さんだけで──」
後輩女子A「じゃあ、その用事を今すぐここで言ってみなさいよ。どうせろくでもないことなんでしょ?」
後輩女子B「はぁ……まったく、男ってやーねー。欲望にギラついた目で寄ってきてさ」
後輩女子B「いやーん、不潔~っ」
後輩男子A「んなっ……!? ま、待て、別に俺たちはそういう目的で声をかけたんじゃないぞ!?」
……なんだ、あれ?
近づこうとした男子が、見事に女子にブロックされていた。
それを見て楓は少し困り顔で黙ってるようだが……。
まぁ、口を挟めるような感じじゃないし、それが懸命か。
夏野「まさに鉄壁のディフェンスだな。ガードが堅すぎだろ……」
夏野「いや、もしかしてあの1年生の野郎どもはなにか前科でもあるのか?」
夏野「だとしたら、あそこまで警戒する理由もわからないでもないか……」
だが、そうだとしても厳重すぎである。
あれは、別の意味でも楓の気が休まらなさそうだ。
幸い、言い合いになったり喧嘩沙汰になる様子はないけど、1歩間違えばわからないしな……。
夏野「うん。楓のために、問題が起きないよう祈っておこう」
夏野「ナムナム……」
楓「…………」
……また、目があった。
俺が祈ってる……というか、拝んでるのを見て、なにか言いたそうな顔をしてる。
でも、悪いけど俺はいつまでもこの様子を眺めてるわけにはいかないんだ。
夏野「鉄壁のディフェンスで思い出したけど、次の授業はバスケだったっけ」
夏野「さっさと移動しないと遅刻しちゃうな」
俺はもう1度手を上げて楓に合図を送り、その場を離れることにする。
夏野(あー……でも、余裕があれば昼休みにパンでも買って持ってってやろうかな)
夏野(人気者も大変だ……)
いまも何人もの取り巻きに囲まれている楓を横目で見て、俺はそんなことを考えるのだった。
楓とデート
楓「先輩。このあいだ話していた休日デートのことですけど」
草野との決闘から二週間。
図書室でまたいつものように昼を食べていると、やにわに楓が切り出してきた。
夏野「お、そうだそうだ。いつ行こうか?」
楓「さすが先輩、話が早いです。今週末とかどうですか?」
夏野「急だな!? いや、もちろん楓のためにいつでも時間は空けられるけど」
楓「ありがとうございます。では決まりですね」
夏野「よし、それじゃあ気合入れてデートコースを――」
楓「そのことなんですが、先輩。今回は私に考えさせてもらえませんか?」
俺がやる気に燃え始めた矢先に、楓に遮られてしまった。
夏野「楓がそうしたいならもちろんいいけど……でも、なんで?」
楓「うーん……それは、当日までのお楽しみです」
夏野「うっ……気になる」
楓「ふふふふ♪」
夏野「しゃーない。楽しみに待ってるよ」
サプライズというやつだろうか。なんだかワクワクする響きだ。
一度デートの話はそこで切り上げ、後はのどかなお昼を過ごした。
~場面転換~
日曜。天気は快晴。
待ちに待った楓とのデート日だ!
逸る気持ちを必死で抑えながら待ち合わせ場所に向かう。
すると、そこにはすでに着いて待っている楓の姿が見えた。
夏野「うッ……まぶしすぎる……ッ!」
前にうちに来てくれたときとはまた違う、楓のデート服。
スラッと伸びた健康的な手足と、楓らしくかわいらしいファッションが絶大なシナジーを発揮して俺に襲い掛かる。
これは、かわいさの暴力だ。
夏野「楓!」
楓「あ、先輩」
駆け寄って声をかけると、楓がニコッと笑う。
夏野「今日も最ッッ高にかわいいな!!!!」
楓「いっ、いきなり何を言い出すんですか!?」
夏野「あ、ごめん、藪から棒に。楓がかわいすぎて思わず」
楓「何も情報量が増えてないんですけど!?」
夏野「『楓がかわいい』以外の理由、要る?」
楓「~~~~~~~~ッ」
夏野「髪型バッチリ決まってるね。コーディネートも完璧。それにちょっといい匂いもする」
楓「わかりました! わかりましたから!」
夏野「むがごごッ」
楓がむぎゅっと俺の口を押さえてくる。
楓「……あ、ありがとうございます。気づいてほしかった、ところでは……ありますし……」
楓「先輩も、かっこいいですよ」
夏野「へへ、慣れないオシャレした甲斐があったぜ」
楓「はい、それじゃあこの話は終わりです! 行きましょ! 今すぐ!」
照れ隠しなのか、俺の腕を掴んでグイグイ引っ張っていこうとする楓。
夏野「ちょっ、楓! 待って待って! 俺、今日どこに行くのかまだ知らない!」
楓「あっ……すみません、そうでしたね。今日は私にお任せしてもらう日でした」
夏野「そうだよ。俺だってエスコートしたかったのに」
楓「ふふっ、それも楽しみですけど。それは次の機会にたっぷりと」
夏野「それで? 今日はどんな感じのデートになるんだ?」
楓「ふふふ、それはですね……」
楓「今日は、楓ちゃん独り占めデーです!!」
楓「好きなだけ私を独り占めして、楽しんでくださいね。先輩」
得意げに胸を張る楓ちゃん。
夏野「楓ちゃん独り占めデー!? ってなんだそれ」
楓「読んで字のごとく、先輩が私を独り占めできる日です」
夏野「いつもしてない?」
楓「楓はオレだけのものだぜ……って言いたいんですか?」
夏野「そりゃほかのだれかのものになってほしくはないだろ、愛しい彼女だぞ」
楓「急に恥ずかしいこと言うのやめてもらっていいですか」
楓「と、とにかく! 今日は、先輩のために、先輩のためだけに私の全力を使いたいんです」
楓「きっと、特別な日にしてみせますから。だから、先輩?」
楓がスススッ……と寄ってきて、腕を絡ませてくる。
楓「今日は、私だけを見てください。私も、先輩にしか見られたくないので」
夏野「公共の往来で大胆な宣言だ」
楓「ええ、周りのことなんて見えていないので」
輝く笑顔に誘われるように、ドキドキのデートが始まった。
~場面転換~
夏野「んで? まずはどこに行くんだ?」
大通りを歩きながら、楓に聞いてみる。
楓「ふふふ、そろそろ着きますよ。あそこです、あのお店」
楓が指さした方を見ると、十人ほどの小さな行列ができていた。バターのいい香りもする。
夏野「あれは……」
楓「先月オープンしたばかりのメロンパン専門店ですよ。すでにSNSでも話題になってます」
夏野「ああ、俺も見たことある! かなり評判いいよな」
楓「さっそく並びましょう、先輩! ほら、メロンパンが逃げてしまいます!」
しっぽがあればブンブン振ってそうな勢いの楓に腕を引かれ、列に並んだ。
~場面転換~
楓「ん~~~~~~っ!! 美味っしいです!!」
焼きたてのメロンパンを頬張りながら、楓がとろけ切った声を出す。
いい食べっぷりだ。メロンパンも楓のほっぺたももちもちしてる。
夏野「美味しそうに何か食ってる女の子ってイイよな……」
楓「んむ?」
夏野「ごめん、独り言」
夏野「それより、俺のチョコチップメロンパンも食べるか?」
楓「食べます!!」
手元のチョコチップメロンパンを差し出すと、楓が目を輝かせる。
楓「もぐもぐ……ごくん。ん~~~っ!」
楓「………………………………あ」
楓「ごめんなさい、先輩。エスコートすると言いつつ夢中になってしまいました」
夏野「いいんだよ、見てるだけでこっちも幸せな気持ちになれたから」
楓「ふふっ、ありがとうございます。さすがにみんなの前では控えているので、楽しくて」
夏野「そうなの? もうみんなに隠れて菓子パン食う必要はないんだろ?」
楓「そうなんですけどね。それでもやっぱり、なんとなく気まずい気持ちもありまして」
楓「私が安心しておいしいメロンパンを食べられるのは、先輩の前だけです」
優しく微笑む楓。安心しきった脱力感が嬉しい。
夏野「俺も、楓のおかげで毎日健康だよ」
楓「ふふ、そうでしょう? これからも美味しいおかずを作ってきますからね」
夏野「ああ、よろしく」
顔を突き合わせて笑い合う。
楓「では、先輩。そろそろ次に行きましょうか。次も絶対、楽しんでもらいますよ」
夏野「お、楽しみだ。行こうぜ」
しばらくメロンパンの味を堪能した俺たちは、その後もさまざまな場所を訪れて楽しんだ。
予約キャンペーンも忘れずチェック!! 先着順のプレゼントイベントもまだ間に合う!!
発売に先駆けて様々な予約キャンペーンが開催されているぞ。先着順の人数限定企画から順に紹介していくので、まだ参加していない人は急いでGO!!
どうせ買うならお得な購入特典付きをと考えている人は前回の記事か、公式の特典ページをチェック。
タペストリーや色紙など、各種ショップで購入特典が用意されているぞ。
▲早期予約特典として、予約者に先着順で「秘密のラブレター『赤塚ハルver.』か『名取美沙ver.』」がランダムで貰えるぞ。キャンペーン開始日は5/31(金)。無くなり次第終了なので、開始日を見逃すな!!
▲本作とトレーディングカードゲーム『DIVINE CROSS』のコラボ企画。予約者と新品PCゲームを購入すると、『DIVINE CROSS赤塚ハルPRカード』が貰えるぞ。こちらもキャンペーン開始日は5/31(金)であり、無くなり次第終了。予約はお早めに!!
▲豪華限定版特典の予約特典は、描き下ろし色紙セット!! K子氏描き下ろし色紙『赤塚ハル』と、まんごープリン氏描き下ろし色紙『名取美沙』の2枚がセットになっており、6/30(日)までに予約すると必ず貰えるぞ
3つの特典がついた豪華限定版とは!?
豪華特典版とは、3つの豪華ファンアイテムが付属したスペシャル版だ。ファンなら見逃せないスペシャルアイテムをぜひゲットしよう!!
特典①「K子先生描き下ろし「赤塚ハル」B2Wスエードタペストリー(フレスデザイン製)」
特典②「シークレットラブ(仮)オリジナルサウンドトラックCD」
特典③「シークレットラブ(仮)録りおろしドラマCD」
▲こちらはタペストリーのイラスト。胸の先端は見せられないよ…♥
シークレットラブ(仮) ティザームービー
シークレットラブ(仮)
HOOKSOFT
2024年7月26日発売予定
※DL版は発売1か月前より予約開始予定
AVG、DVD/DL、18禁、Win10/11
豪華限定版:17,930円(税込)、初回版:10,780円(税込)
DL版:9,900円(税込)
ボイス:あり、アニメ:なし
原画:K子、まんごープリン
シナリオ:岸田ソラ、モーリー、阿部まれお、渡辺僚一
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