ファン待望『サクラノ詩』の続編が遂に登場ということで体験版で作品の内容をチェック!!
2015年に発売され同年の萌えゲーアワードで大賞を受賞した名作『サクラノ詩 ―櫻の森の上を舞う―』に待望の続編が登場です。筆者もいちファンとして楽しみにしていた作品なので、さっそく体験版の内容をチェックしてみました!! ちなみに体験版で遊べるのは第Ⅰ章で、主人公の直哉ではなく喫茶店のオーナーである静流の視点で進行する前日譚のような内容。過去の話なので直哉を見守る姉ポジションだったヒロイン・藍の学生時代を見ることができるのも、ファンには注目のポイントですよ♪
▲後に喫茶店のオーナー兼マスターとなる静流。学生時代は美術部に所属し陶芸を熱心に学んでいたが…?
▲静流の友人・藍。家庭の事情が複雑で中村家とは浅からぬ因縁がある。身体は小さいが武道の達人
▲弓張学園の支配者である中村家の娘・麗華。強権を振るっており敵が多い。優れた見識眼を持つ
学生時代の静流と友人の麗華、そして新入生の藍との間にある複雑な家同士の問題とは?
第Ⅰ章は開始直後こそ現在ですが、すぐに過去の回想へと場面が移ります。内容的には静流の視点で進む学生時代の物語で、家同士の対立や複雑な人間関係が描かれています。静流には麗華という友人がいるのですが、彼女が新入生の藍をイジメているところを目撃!! 何でも麗華の住まう中村家が藍の住まう夏目家に酷い目に遭わされたとか…単純に気に食わないとかではなく、家の問題となると根が深く簡単には解決できなさそうですね。この件で静流は藍と親しくなり、逆に麗華とは距離を置く感じになります。
▲物語は主人公・草薙直哉が喫茶店・キマイラを訪れたところから開始。なお第Ⅰ章は直哉の出番は序盤のみ
▲店内に飾られていた独特な色彩を放つ花瓶が気になる様子。この「碧緋」という彩釉が後で重要に…
▲これ以降は喫茶店のオーナーである静流の回想に。前作『サクラノ詩』より前の弓張学園での出来事
▲美術教師が何者かが作った特殊な色彩の花瓶の色を再現できず悩んでいる様子。喫茶店にあった花瓶かな?
▲そこに現れたのが学生時代の静流。調子の良いことを言っているけど、まだまだ陶芸は修行中だったり
▲静流とは遠縁の親戚となる麗華。地元の名家で学園の運営をする中村家のお嬢様だけあって性格はキツめ
▲一目で静流の作った陶器を当てる優れた見識眼の持ち主で、何だかんだ静流とは仲が良いみたい
▲新しく入学してきた後輩の藍。扉を開けたら水入りバケツが落ちて来たけど、殴って回避とか超人か!?
▲嫌がらせをしていた女生徒を注意すると、藍は学園に入ってはいけない人間だと言うが…どういうこと?
▲この一件で藍と親しくなり、美術室で直哉の父である草薙健一郎の絵を見せてもらい衝撃を受ける静流
▲ある日、藍が男たちに囲まれている現場に遭遇し…けしかけているのは麗華!?
▲静流が仲裁に入り理由を聞くと、どうやら藍の家が麗華の家に対して裏切り行為を行ったのだとか…
▲詳しく話を聞くために行きつけの喫茶店・キマイラへ。どういう経緯で将来この店のオーナーになるのか?
静流のおばが原因で麗華が学園を去ることに!? 物語に大きな動きが出てきて面白い!!
中盤は静流のおば・紗希が校長である麗華の兄を失脚させ、これにより学園で女王のように振る舞っていた麗華が学園を去ることに。そして中村家で不遇な扱いを受ける圭…後に直哉のライバルで親友となる人物ですが、彼を助けるため麗華にコンタクトを取る静流。しかし素直に願いを聞いてくれるはずもなく、難題を突きつけられてしまいます。それをクリアするための手段として、第Ⅰ章の鍵となる「カササギの花瓶」の話が出てきて…。いやー、物語に大きな動きがあって面白くなってきました!!
▲静流が窯で作業をしていると、学園の教頭であるおばの紗希が珍しくやって来る。何か用でもあるのかな?
▲教室がザワついているので話を聞くと、紗希が中村家を学園から追い出すためクーデターを起こしたらしい
▲当然、中村家のお嬢様である麗華は激怒。八つ当たりで静流の作った陶器を片っ端から粉砕!!
▲今回の件で二人の間に深い溝が生じてしまう。そのまま麗華は学園を去ってしまうのだった
▲紗希の引っ越しをお手伝い。娘の真琴がナーバスになっており悩んでいるらしい
▲話を聞くと中村家で不遇な扱いを受ける真琴の弟・圭を助けると思ったのに嘘をつかれたとか
▲ということで中村家の人間で接点のある麗華に会うため、彼女が転校した学園へ行くのだが…
▲真琴と圭を会わせることはできないかと頼むが、あんな別れ方をしたので冷たい態度
▲慰謝料を300万円払えば友達関係に戻ると言われるが…学生には大金でどうしたものか
▲紗希に今回の騒動の真意を問い質す。圭のために行動したものの、何か事情があってダメだったみたい?
▲以前に引っ越しを手伝った報酬に骨とう品を貰うことに。ここで話に出てくる「カササギの花瓶」は重要!!
▲美術品の売買を行うイベントで骨とう品を売却。相場より高く売りつける交渉術など学ぶことが多い…?
▲ある目的で海外に行こうと考えている静流のため、骨とう品を売った金を渡す紗希。何だかんだで良き理解者
第Ⅰ章だけでも圧倒的なシナリオボリューム!! 大作小説を読み終えた後みたいな余韻に満足♪
後半は静流がフランスへ渡って「カササギの花瓶」を作り、贋作であるそれを使って目論見通り麗華を騙すことに成功するも、罪悪感と何か言葉にできないモヤモヤした感情に苦悩する様子が描かれています。藍の知り合いであり直哉の父である健一郎の言葉で悩みは解消されるのですが、麗華との関係は修復できないまま現在に至る…というほろ苦い結末で第Ⅰ章は終了となります。シナリオのボリュームがかなりあるので、プレイを終えた後に大作小説を読んだ後みたいな心地よい余韻を感じちゃいました。
▲学園を休学してフランスへやって来た静流。ある目的のために大学や工房で色々と調べて…
▲モネの活躍した時代に使われていた材料と、日本から持ってきた独特な色彩の釉薬「弓張釉薬」も使い作品を制作
▲そして出来上がったのが本来は存在しないカササギの花瓶。贋作として作られたが出来はプロも唸るほど
▲日本へ戻り麗華にカササギの花瓶の写真を見せる。つまり慰謝料300万円の代わりに贋作を渡す計画だった!?
▲現物を前にしてベタ褒めする麗華。だが圭を助けるためとはいえ、友達を騙すことに変わりなく…
▲モヤモヤした感情を抱えている静流を見て、家に来ないかと誘う藍。広い家だが一人暮らしだとか
▲藍の家に飾られていた絵を見て何かを感じ取る静流。この絵も誰かを守るために描かれた贋作らしい
▲絵を描いたのは、あの草薙健一郎。同じような境遇の作品を作った彼に会うため今度はニューヨークへ!!
▲そうして健一郎のアトリエを訪ねてカササギの花瓶を作った経緯と心のモヤモヤを打ち明けると…
▲苦しいのは嬉しい気持ちを抑えているからで、友達に自分の作品が認められたことを素直に喜べと諭され、静流は救われるのだった
▲これは自分が作った贋作だから渡せないと正直に言うが、麗華は認めず必ず手に入れると告げてケンカ別れ
▲それから年月が流れ現在へ。藍とは今も交流があるが…再び麗華とも笑い合える日は来るのか?
続編なので前作知識は必須だが、まごうことなき名作なので多くの人にプレイして欲しい!!
芸術をテーマに複雑で奥深い人間ドラマを描いた本作。体験版で遊べる第Ⅰ章は過去の話ということで、一応は予備知識がなくても楽しめる内容となっています。そうは言っても続編モノで第Ⅱ章以降は前作知識が必須になりますので、もし本作が初めてだった場合は先に前作『サクラノ詩 ―櫻の森の上を舞う―』をプレイしておきましょう。ちなみに実は筆者は既に製品版をプレイ済みなんですが、筆を折って教師となった直哉のその後。ライバルであり親友でもあった圭の死にまつわる話。また新キャラの心鈴との交流や前作ヒロインたちとの再会など、ファンとしては大満足の内容でした。前作同様、本作も美しょゲー史に名を残す名作だと思いますので、ぜひ多くの人にプレイして欲しいです!!
▲ゲーム本編だけでなくセカンドファンブックセットなどのグッズも発売中。詳しくは公式HPをチェック!!
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ボイス:あり、アニメ:なし
原画:いぬきら、籠目、基4
シナリオ:すかぢ